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十輪目:オドントグロッサム《特別な存在》 ページ12

『あ、あのぉ……』

ナ「まあまあ、座ってくださいませ!」


私は仕事をしに来ただけなのですが……


与「アンタが実崎Aかい?
  肌も綺麗だし、なかなか可愛らしいじゃないか。」

『へ…、あ、ありがとうございます!』


こんなにも褒められたのは久しぶりかもしれません…
その嬉しさに思わず顔が紅くなってしまいました……


『あっ、あの、お名前は…?』

ナ「あら、失礼いたしましたわ!
  私は谷崎ナオミですわ!」

与「妾は与謝野晶子、探偵社で女医をしてる。」


いきなり連れて来られて少々驚きましたが、
どうやら二人ともいい人そうで安心しました。


ナ「では、早速聞きたいのですけれど、
  実崎さんは恋人などはいますの?」

『いえ…、私は恋愛などはよくわからないので…』

与「おや、その見た目で恋愛経験無しかい?」


どうやら二人ともひどく驚いているようです。
普通の事だと思うのですが…

いや、私が普通ではないのでしょうね。
昔お父様にもよく言われたものです。


ナ「(恋愛経験なし、それにこの見た目、この性格…)」

与「(まさに乱歩さんが好きそうな子だねぇ)」

『……?どうかしましたか?』

ナ「いえ、なんでもありませんわ!」


今何か話していたような……?
もしかして私が何かしてしまったのでしょうか…


与「せっかくだから下のうずまきではなすのはどうだい?」

ナ「あら、いいですわね!では実崎さん、一緒に行きましょう!」

『か、かしこまりました!』
 

結局私はお二人と一緒に喫茶店、うずまきに行くという事になりました。


* * *


ナ「実崎さんって乱歩さんの事、どう思っているんですか?」

『え、江戸川様ですか?』


珈琲を飲んでいると突然聞かれ、驚いてしまいました。


『江戸川様ですか……特別な存在、というのが正しいのでしょうか?』

与「特別な存在、ねぇ…」


好きというのは違う気もしますし、
普通のお客様というのも違う気がします。

江戸川様はよくお店にも来てくれますから。

…私に恋なんてできっこないですね。

今日、改めてそう感じました。


 

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設定タグ:文豪ストレイドッグス , 江戸川乱歩 , 中原中也   
作品ジャンル:恋愛
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愛雫優月(あいし ゆづき)(プロフ) - 一気見しました凄く内容が良くて最高でした✨更新待ってます.ᐟ‪.ᐟ‪ (3月28日 4時) (レス) @page14 id: b0983097f3 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:すばり x他1人 | 作成日時:2023年12月15日 0時

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