誘拐事件 ページ4
ーーーー引き続き敦視点ーーーー
「敦さん、この資料此処に置いときますね」
「あっ、ありがとうございます!」
氷乃さんって結構冷たい人なのかな?
気のせいかもしれないけどさっきから何だか素っ気ない
「治、少しは働いてくれない?」
「えぇ〜Aが可愛い過ぎて出来ないかな〜」
「また投げ飛ばされたいの?」
恐らく氷乃さんは太宰さんの事が相当嫌いなんだろう
さっきから素っ気ないのは太宰さんに怒ってるんだと思う
いや多分絶対そうだ
「あの、二人はどういう関係で?」
ついつい気になって聞いてしまった
「勿論!相思相愛のこいび、」
「ただの同期です」
太宰さん、今恋人って言おうとしたな…
「でも太宰はAの事がだぁ〜い好きだもんねぇ」
乱歩さんがニヤニヤしながら言う
仲良しなのか、違うのか…
「Aも太宰も同じタイミングで武装探偵社に入ったのに
Aを見た一言目が『結婚してください』だよ?」
乱歩さん、これ楽しんでる顔だ。
うん。絶対そうだ
「乱歩さん。それ思い出しただけで吐き気がするので辞めてください。」
「乱歩さんもAも非道い!」
太宰さんも大概だけどなぁ……
でもAさんは正直本当に綺麗な人だと思う。
ちょっと怖いけど
「でもAは太宰の事を下の名前で呼んでるじゃないか」
「私がこの阿保の事を下の名前で呼ぶのは皮肉で呼んでるだけです。」
「つまり愛してるって事!?」
「もういい。」
まさか太宰さんがこんな風な人だとは思ってもいなかった
氷乃さんが怒るのも分かる
プルルプルル
そんな中、一本の電話が鳴った。
Aさんが直ぐさま出た
「はい。武装探偵社、氷乃です。」
[人質を預かった。返して欲しけりゃ1000万用意しろ。]
「「「「「!!」」」」」
その場に居た全員の周りの空気がピリつく。
1000万!?
そんなお金、武装探偵社にはない
[××まで持ってこい。異論は認めない。]
ツーーツーー
「……」
「誘拐か…」
「A、敦を連れて行ってこい。」
何時の間にか社長が帰ってきていた。
「はい。」
「えぇ!?もっと人が居た方がいいんじゃ……」
「敦くん」
ポンッと僕の肩に太宰さんが手を置いた
「大丈夫。Aは強い。
それに、初仕事が彼女と一緒だとなお安心できるよ。」
「そ、そこまで言うなら……」
気付けばもう氷乃さんは準備万全だった。
僕も準備しなきゃ…!
「あっ、それと敦くん」
「?」
その後渡されたものを見て僕は驚いた
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作者名:すばり x他1人 | 作成日時:2023年10月20日 1時