この花束を君に捧げる ページ18
ーーーー太宰視点ーーーー
「「………」」
可笑しい
さっきからAの様子が可笑しい。
中也が過去の話をしたときからずっとこの感じだ。
私たちは今、敦くんの賞金七十億をかけた相手を調べ終わり、帰っていると中だった。
どうやら組合という連中らしい。
そして今に至る。
…もういっそのこと聞いてみるか?
「ねぇA」
「……何か用?」
「いや、何か様子が可笑しかった気がしたんだけど?」
「……」
嗚呼、聞かなければ良かったな
嫌われてしまっただろうな。
……私は本当に彼女の事を分かっているのか?
「…私ね」
「?」
「本当は殺し屋の仕事、嫌いだったの。」
うん。
知っていた。
何時も君は戦うときに血が落ちないように戦っていたから。
怪我しないように、させないように。
「治」
「なんだい?」
「この続きは何時か絶対話すわ。その日まで、待っていてくれない?」
Aはほんの少し困っているような、笑っているような顔をしていた。
「…分かった。」
その日まで、私が彼女を守らなくてはいけないね。
すると、目の前に花屋があった。
「…少し用事を思い出した。Aは先に帰ってて。」
「?分かった。」
花の匂いが充満し、蝶も飛んでいた
花を見ていたら綺麗な白色の花を見つけた。
【クルクマ】
「……これにするとしよう」
私はクルクマの花を二本買って帰った。
こっそり閉まっている探偵社に入り、Aの机に置いてある花瓶に生ける。
「クルクマ、ね。」
クルクマ
花言葉は
【貴方の姿に酔いしれる】_____。
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作者名:すばり x他1人 | 作成日時:2023年10月20日 1時