探偵社の雪女【太宰治】

行方不明 ページ16

ーーーー敦視点ーーーー

｢太宰が行方不明？｣

｢電話もつながりませんし、家にも帰っていないようで…｣

僕が焦る中、国木田さんたちはこう言った。

｢どうせまた川の中だ。｣

｢拘置所にいるパターンかも。｣

｢女と一緒にいるの見た｣

何でそこまで冷静に居られるのだろうか…

｢けど…ポートマフィアに狙われて居るのは確かですし、もしかしたら…
それに氷乃さんだって居ないんですよ。｣

氷乃さんの名前が出た瞬間、全員が息を呑んだ

｢Aが？アイツは休みの筈だろう。｣

｢Aなら、ポートマフィアと戦ってまた発熱していた。｣

｢｢｢｢！！｣｣｣｣

与謝野さんがいつの間にか居た。
ポートマフィアと……？

｢帰りは太宰と帰った筈だ。
　おそらく、帰り道に何かあったんだろう。｣

｢ど、どうしましょう…でも、仕事もありますよね……｣

助けなくちゃいけないのに、
でも、他の人たちの迷惑になってしまう。

なら氷乃さんと太宰さんは誰が助けるんだ……

｢何もしなくていい。｣

突然乱歩さんが此方を向いて口を開いた。
何もしなくていい…？

｢で、でも…｣

｢敦。お前はAの戦っているところを見たろ？アイツと太宰が手を組めば…｣

｢組めば？｣

｢世界一の脅威になる。｣

乱歩さんがそこまで言うのならと思い、結局僕達は全員いつもどうりに仕事をすることとなった。

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