折角の休日が ページ13
ーーーー中也視点ーーーー
「おい、手前ェフラフラじゃねぇかよ。」
さっきまで威勢が良かったのにいきなり息を切らしはじめた。
そして顔が赤くなっている気がする。
「う、るさい」
が、力は衰えていない。
何か起きる前に始末するとするか。
「終わりだ。」
懇親の一撃を与えた
筈だった。
「ッ!居ねぇ…!」
気付いた時にはもう遅かった
後ろにはターゲットが攻撃を仕掛けようとしている
「しまっ……」
死んだ
そう思ったが体に痛みは来なかった
「……あ?」
目の前にはハァハァ言いながら倒れている奴がいた。
少し触ってみるととんでもない熱を帯びているのがわかる。
熱?
ならば何故わざわざ外出を?
「A!!……と中也。」
「ンだよ!居てワリイかよ!」
「誰も悪いなんて言ってないけど〜??」
くっそコイツ!!
後でゼッテェ殺してやる!!
「A?立てるかい?」
「………」
微かに首をふらりと動かしている。
「無理って事じゃねぇのか?」
「中也、一体彼女に何をしたんだい?」
「ただただ戦っただけだっつーの。」
太宰はその女を愛でるように頭を撫でている。
「手前、其の女が好きなのか?」
「嗚呼、いや、好きだけでは表せない。これは………」
「待て待て、話が長くなりそうだから聞かないでおく。」
太宰も恋なんてするんだな。
コイツが気に入るなんてこの女は何者なんだよ……
「よいしょ。うわ、軽。」
太宰は女を横抱きにした儘俺を見た。
「次Aに何かしたりしたら、分かっているよね?中也。」
コイツが本気になれば危険だ。
間違いなくポートマフィアはとんでもない目に合わされるにちがいない
「何もしてねぇよ。」
この女もそうだ。
途中から熱を出していたのにも関わらず、俺に何度も攻撃を仕掛けてきた。
やはり人殺しの方が向いている。
「じゃあね、中也。」
「今回は見逃してやる。二度目はねぇぞ。」
今コイツらを敵にまわすのは危険だ
別の機会を狙うとするか。
其の儘俺も太宰もその場を立ち去った。
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作者名:すばり x他1人 | 作成日時:2023年10月20日 1時