49.決意。 ページ49
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昼休み、私はいつもの様に生徒会室に向かった。
ただ、いつもと違うのは、自分の意志を固めたこと。
私は自分のことを大切にしてくれた優吾と別れる決意をしたんだ。
生徒会室に入れば、いつもの様に笑顔で出迎えてくれて心がチクリと傷む。
隣に座ってお弁当を机の上に置いて、彼の方に体を向ける。
「優吾、ちょっといい？」
「何、どうした？」
「…あのね、」
「待って！…ご飯食べてからでもいい？
先に話聞くと食べれなくなりそう…。」
「…わかった。」
優吾はきっと気付いてる。
これから私に何を言われるのか。
いつになく重い空気の中、黙々とご飯を食べた。
お互い食べ終えて、再び優吾に体を向ける。
「待って、その前に。」
「？」
ふわっと抱きしめられる。
優吾の温もりを感じられるのはきっと今日で最後だと思い、彼の背中にそっと手を回した。
しばらくして離れると、先に優吾が口を開いた。
「俺も話がある。」
「…うん。」
「別れよう、A。」
「え…？」
そう告げた彼の瞳は潤んでいた。
「っ…ごめん。泣くつもりなんてなかったんだけど。」
「優吾……」
再び抱きしめられる。
「Aが何を話すのかわかってた。
いつか言われると思ってた。
けどAに別れ告げられたら俺…気持ち引き摺ると思う。
だから俺が振ったことにして…。
その代わり、Aの恋応援するから…。」
「…わかった。」
目が合うと、涙目の彼はニッコリと笑った。
その笑顔、大好きだった。
「優吾、ごめんね。ありがとう…。」
「ちょ、なんでお前が泣いてんだよ！」
優吾は笑いながらも私の目から溢れる涙を手で拭ってくれた。
そんな彼の瞳からも涙が一粒溢れた。
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和ッフル(プロフ) - 五月雨さんさん» ありがとうございます（ ; ; ）頑張ります！ (2020年10月9日 9時) (
レス) id: 287052cd16 (このIDを非表示/違反報告)
五月雨さん - 読んでいてキュンキュンします！お話の切なさも伝わってすごく面白いです。更新頑張って下さい。 (2020年10月8日 23時) (レス) id: bd9b89ca09 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：和ッフル
| 作成日時：2020年10月4日 23時
