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「まぁそうだよね〜」
「イケメンには彼女がいるよね」
と女の子たちは去って行った。
……彼女じゃないんだけどね。
『…遅くなってごめんね。』
「大丈夫、待ってないよ。
さ、次は何乗る〜?やっぱちょっと並ぶけど恐竜のジェットコースター行っとく?」
さっきまで繋いでいた手は離されて、今度は腰に手が回されたまま歩き始めた。
ドクドクと心臓が音を立てる。
*
『…やば、気持ち悪い、』
「え〜?あれだけじゃつまんなくない?」
ジェットコースターは見た目以上に速度速くて、重力に叩きつけられるような感覚だった。
何回転したかもわからない。気分は最悪だ。
パンピーにはキツイ……
「呪力が最大限に戻ったらAをもっとすごいジェットコースターに案内するよ。」
『……それって安全なの?』
「もちろん!僕が抱えるから超安全!」
『死亡フラグじゃん。』
日も沈み始めた頃にテーマパークを出た。
もっと遊びたいな、って思うけど明日は仕事だし流石に2日も休めない。
『楽しかったね。』
「楽しかった。また行きたいな。」
また行きたい。
そう言えればいいのに、悟さんはいつ帰るかわかんないし言えなかった。
「ただいまー」
『ただいま〜』
誰もいない部屋に響く。
ポストに1枚の不在票。
時間指定で夜に届くようにしてたんだった……
後で再配達依頼しないと。
「お風呂沸かしてくるね。」
『じゃあお茶淹れてるね。』
もういい時間帯だ。お風呂入って寝ないと明日に響く気がする。
お風呂が沸くまでお茶を飲みながら休憩。
携帯で撮った写真を見返した。
『この悟さん超イケメンに撮れてるね。』
「え〜全部イケメンでしょ?」
『だから、超って付けたじゃん。』
もっと実物よく見ていいよ、なんて顔を近付けてくるから焦る。
心臓に悪いっての。
軽やかなメロディーと共にお風呂が沸いた合図。
「A先に入っておいで。」
『いやいや、悟さんこそ疲れたでしょ?先にどうぞ、』
「明日仕事でしょ?それとも一緒に入る?」
『は、入らない!!先に行く!!』
「最初から素直に行けばいいのに。」
冗談ってわかってても顔が熱くなる。
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くまこ(プロフ) - ルイさん» 500票目!一気読みお疲れ様でした!本当にありがとうございます✨ (2022年1月31日 19時) (レス) id: 906efc68a2 (このIDを非表示/違反報告)
ルイ(プロフ) - 500票目失礼します!書き方もストーリーも好みで一気に最後まで読んでしまいました…!素敵な作品をありがとうございます! (2022年1月31日 1時) (レス) @page37 id: dd88096f0d (このIDを非表示/違反報告)
くまこ(プロフ) - ひなりさん» 最後まで読んで頂きありがとうございます!やっぱりトリップして来てほしいですよね…同感です笑 コメント頂いたので必ず番外編も書きたいと思います!ありがとうございました☺️ (2021年11月26日 13時) (レス) id: 73baee915b (このIDを非表示/違反報告)
くまこ(プロフ) - むぅさん» 最後まで読んで頂きありがとうございます!続編も考えたのですが終わりどころ見つけられず諦めてしまいました💦番外編!期待されたら書くしか無いですね!しばらくお待ちください!必ず書きます!ありがとうございました☺️ (2021年11月26日 13時) (レス) @page30 id: 73baee915b (このIDを非表示/違反報告)
ひなり(プロフ) - 完結おめでとうございます!私の家にも五条先生がトリップしてきたらいいのに……と思いながら楽しませていただきました笑もしお時間あるときがありましたら、番外編を書いてくださると嬉しいです!!本当に面白かったです!これからも作品楽しみにしています! (2021年11月26日 7時) (レス) @page30 id: 51dad2d676 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:くまこ | 作成日時:2021年10月9日 19時