アンハッピーデー ページ10
保健管理室に向かい、消毒液と絆創膏を借りた。
伊野尾くんは手際よく手当てをする。
『…ビーカーの縁がちょっと割れてたみたいで、それで切っちゃったみたい』
伊野尾くんの白くて細い指を見つめながら言う。
慧「Aちゃんがそんなミスするなんて珍しいですね」
『うん…』
慧「よし、おっけい。できました」
『ありがとう』
それから実験室に戻って作業を終え、帰り際に伊野尾くんが言う。
慧「送りますよ」
『…いい、の？』
慧「今日はAちゃん、アンハッピーデーみたいだから、帰り道も危ないかも」
『…ありがとう』
大学を出て、2人並んで歩く。
『あのさ、あの角に交番があるってよく知ってたね』
慧「あー、あれ？ウソウソ、あそこパン屋(笑)」
『嘘だったの！？』
慧「だってAちゃん助けるのに必死だったから」
『…』
確かに、あの場に伊野尾くんがいなかったら…
慧「今日は家まで送りますよ」
『…え？』
慧「あ、やっぱ家知られるの嫌ですかね(笑)」
『ううん、そうじゃない、けど…；』
あの5人がいるからなー；
慧「じゃあ駅までにしときますね(笑)」
彼はニコニコしていた。
申し訳ない気持ちと、男性5人とシェアハウスしているなんて知られたらどうしようという気持ちが混ざる。
同じ電車に乗り、私の最寄り駅に近づくとそれを知らせるアナウンスが流れた。
『…今日はありがとう。助かりました』
慧「いいですよ。俺、いつでも助けになるんでなんでも言ってくださいね(笑)」
『…うん(笑)』
駅に着き、ドアが開く。
『じゃ、またね』
私が降りると、後ろから伊野尾くんが叫んだ。
慧「Aちゃん！」
振り向くと、彼はホームに立っていた。
慧「…やっぱ送ります。危ないですから」
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ayane(プロフ) - AKIさん» お優しいお言葉ありがとうございます(；；)そうですよね。大学に通えていることに感謝して、精一杯頑張ろうと思います！更新も頑張ります！(笑) (2019年7月10日 8時) (
レス) id: 39d061f7d7 (このIDを非表示/違反報告)
AKI(プロフ) - お疲れ様です！お話も気になるんですが、ニノが、会いに行くなんて以外！大学、、いいなあ〜私は、行きたくても行けなかったので、、学生生活謳歌してください。更新は待ちますので、身体に気をつけて！ (2019年7月9日 21時) (レス) id: fd77900a42 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ayane
| 作成日時：2019年7月6日 9時
