第24章・緋色の欠片 3 ページ14
オフホワイトの髪をした童を、同じ髪色の少し背の高い女童が手を引く。
「…御免、姉ちゃん、僕…」俯きがちに童。
其れを遮って、「颯馬は悪くない」女童は言い切った。
「だって、姉ちゃん、頑張って眼と髪を隠して来たのに…」
ふんわりとオフホワイトが揺れ、緋色が覗き隠れる。
「向こうは始めから嫌がってた。切っ掛けが欲しかっただけ。
颯馬が気にする必要はない。寧ろ謝るのは私…」
少し伏し目にして、「颯馬は優しいね」と、判るか判らないか位に微笑む。
「颯馬の髪が私は好き。綺麗。
けど、其れが颯馬を大変にするなら、如何にかした方が善いかも知れない…」
姉ちゃんに迷惑掛けたくない、童は小さく言った。
「姉弟だから、別に気にしなくて良い。
颯馬、之から如何したい?」
手を引く女童の手をぎゅっと握った。
「僕が姉ちゃんに迷惑掛けない位に、強くなって、…其れまで、姉ちゃん。
僕は姉ちゃんと一緒に居たい」
其れだけで良いのだ、女童は其れが伝わるようだった。
「…颯馬、…」そっと頭を撫でた。
「…颯馬、環境は作る。だから、何でもしたい事は云って。
颯馬が何れ守りたい物を護れるように…飛べるように」
105人がお気に入り
感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
影宮緋月 - アリーチェさん» 有難う御座います!少し流離の旅に出て居て来て無くて済みません。更新頑張らせて頂きます! (2018年2月8日 16時) (レス) id: e17908aa70 (このIDを非表示/違反報告)
アリーチェ - 始めまして!すっごく面白くて最初から全部通していっきに見ちゃいました。更新頑張ってください、応援しています! (2018年1月30日 0時) (レス) id: d9a43b9adb (このIDを非表示/違反報告)
影宮緋月 - ゆうりんさん» えッ?お、面白い何て…こんな駄作に有難う御座います!更新、させて頂きますね! (2018年1月5日 14時) (レス) id: e17908aa70 (このIDを非表示/違反報告)
ゆうりん - とても面白かったです(* ´ ▽ ` *) (2018年1月5日 8時) (レス) id: dbb2dd845b (このIDを非表示/違反報告)
影宮緋月 - キラーさん» いえいえそんな。本当に嬉しかったです。全然下手じゃ無いし…絵が下手な作者は辛いです。正直な感想です、本当に。更新させて頂きますね! (2017年12月20日 17時) (レス) id: e17908aa70 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名:影宮緋月 | 作成日時:2017年11月20日 19時