少女の成長物語 with 再生屋コンビ10

290＊オムレツタイム ページ4

まぁ何がともあれ、鉄平さんが起きてくれたから課題クリアということで…

私も彼の部屋から出て、早速朝食の準備に取りかかる

今日の朝ご飯は、予告通りオムレツ♪

もちろんそれだけじゃダメだから

ポテトサラダにカリカリに焼いたベーコン

プチトマトとレタスを添える

スープは野菜たっぷりのコンソメスープ

主食は厚切りトースト

お好みでジャムやバターを塗ってもらおう

あ、グレープフルーツあったからデザートに出そうかな

「よし、かーんせい！」

部屋の中は朝ご飯の匂いでいっぱいだ

私のお腹も鳴りそう…

「与作様、鉄平さーん。できましたよ！」

ソファに座ってニュースを見ている二人に声をかける

「お、今日もうまそうだな！」

「オムレツだ！ルナちゃんのオムレツは絶品なんだよね！」

そう言いながらいただきますをして各々料理を口に運ぶ

いつもと同じ、『うまい』『おいしい』と大絶賛

こんなに喜んでくれるんだったらいくらでも作れちゃうよね！

ご飯を食べながら今日の予定を報告し合う

与作様は外出

鉄平さんはここに残って研究

私は…

「あれ、今日は何すれば良いんでしたっけ？」

私の役割は家事担当と与作様のアシスタント

家事はいつも通り毎日やるけど、アシスタントとしての仕事は与作様から事前に伝えられる

「あー…特にねぇなぁ…。よし、お前は今日は休みだ！」

なんて言って、トーストにかぶりつく

休み…何しよう…

「じゃあルナちゃん！俺とゆっくりここで…あでっ！？」

「お前はやること山ほどあるだろうが！」

与作様に一括された鉄平さん

しゅんっと落ち込んでいる

「鉄平さんの邪魔になるといけないので、私はどこかに出かけてますね！」

「え！？い、いいよそんなの！気にしないで！」

「でも…今日中に終わらせなきゃいけないんでしょ？」

「いいのいいの！それに、俺はルナちゃんと一緒にいたいし…」

声が次第にボソボソと小さくなる

そんな彼を見て、与作様は盛大に鼻で笑った

「鉄平は相変わらずヘタレだな」

彼の言葉で鉄平さんはもっと落ち込んだ

私は、そんないつもの朝の風景楽しむ



ﾌﾟﾙﾙﾙﾙ…ﾌﾟﾙﾙﾙﾙ…



「電話だ！」

急いでイスから飛び降りて受話器を取った

「はい、こちら与作再生所『ルナぁぁぁあああ！！』

私の声は元気いっぱいの声でかき消された

「リン！？」

『ルナぁ、久しぶりだしぃ！！』

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