71.死ンダ魚ノヨーナ ページ35
その一言に慌てて顔を上げ
翔さんを見ると
眉毛を下げて虚ろな目で私を見つめていた。
怒らせたというより…
呆れられてしまったんだ…。
もしかしたら私、
捨てられちゃう？
「翔さんは…
世間体もあって浮気は許さないって
言ったんですよね？
あの…学校でのことで誰にも見られてないから
噂になる様なことはナイはずです…。
ごめんなさい。」
言い訳じみたことを言うから
その顔はもっと曇っていき
大きなため息を吐かれた。
「まぁさ、
お前の気持ちとか？
そういうのを置き去りにして
半ば強引に結婚させたようなもんだから。
文句は言えないな。
でも…二宮のことが好きだったんなら
言ってくれればよかったのに。」
…んーーー。
あれ？
何の話でしょうか？
「二宮もお前のこと大好きだもんな。
なんか…2人の邪魔して悪ぃな。」
…ん、あーーーー。
あれ？
勘違いしてらっしゃる？
「ま、俺に気付かれないようにやってくれ。」
…って！
違ぁぁぁう！！！
「ちがっ！違いますよ！！
私は二宮せんせーのこと、
なんっとも思ってませんよ！！！」
「はぁ？でもキスしたんだろ。」
「それは向こうが強引に…
私は…したくなかった…です。」
そう言うと翔さんはさっきまで
死んだ魚のような目をしてたのに
いつものパチクリお目目に戻る。
「え、なに？
お前はその気が無かったわけ？」
「モチノロンですよ！！
無理やりベッドに引きずり込まれて
なんか…もぉ…ぶぇっ！！」
「はっ！？キス以上のことしてんじゃねぇか！？」
「あ、いえ！Tシャツ捲り上げられたら
翔さんの痕を見つけ止まりました！」
「って、やっぱりキス以上してんじゃねぇか！？」
「あ。すいません！！」
次から次へとボロが出る私のおでこに
ペシペシと何度もデコピンをする。
「で、お前は本当にその気がなかったのか？」
「はい！！！全力で否定します！！」
0円のスマイルでそう言い切ると
急に笑い出し私の身体を引き寄せた。
「ほら、俺の膝の上に跨って？」
「ぃ、え！？翔さんの上にですか！？
でも浴衣が…」
私が言い切る前に翔さんの手が
着ている浴衣を崩し脚を拡げやすくしていた。
や、や、やらしすぎですよ！
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作者名：ミイチゴ
| 作成日時：2015年7月10日 22時
