163.可愛すぎ ページ6
ご飯を食べた後、
社長が家まで送ると言うから
そこは甘えて送ってってもらう事に。
貰った花束やバルーン
デスクの荷物を入れたダンボールもあったしね。
ヨレヨレTシャツを借りたまま
タワーマンション地下駐車場へ行くと
ゴロゴロ転がってる高級車たち。
ひぇー、本当に金持ちの住処なんだなー。
なんて思ってエントランスで待ってたら
これまた高級車が転がってきた。
「はい、お待たせ。」
「わーい、お願いしまーす♪」
遠慮なく助手席に座ると不思議な感じ。
いつもは運転席に相葉さん。
後部座席に社長と私だから。
運転手が社長ってのが初めてで何か新鮮。
「たまには相葉氏のいない2人でドライブとかいいよね？」
「まぁ…たまには。
ていうか、私、殿方とドライブなんて初めてかも！」
「嘘でしょ？」
「ホント！
だからすっごい新鮮で楽しい！
よっ、社長！カッコいい！
さすが、日本一！
あ、おだて過ぎた。」
あははって大口開けて笑ってたら
社長は片手で顔を隠して
「何それ…嬉しすぎ。」
って、照れてるから率直な気持ち
可愛い…とか思っちゃった。
その後も車中では笑いが絶えず、
あれ？社長ってば意外と話し合うかも？とか。
あれ？楽しいな？とか。
そんな感じであっという間に着いた我が家。
「ありがとうございましたー！
では！」
「サバサバしてんじゃないよ。
お礼のチューくらいしてきなさいよ？」
「下心があったんか！？
うぅー…！少しはいい人だと思った私を返せ！！」
「ふはっ！嘘だよ。
やっぱり面白いね、アナタって。
あ、荷物部屋まで持って行かなくていい？」
からかったな！
後ろに積んであった重たいダンボールをふんぬーっ！と持ち上げフンッ！とする。
「では、帰り道も気をつけて。」
「うん、じゃあね。」
「はい。」
社長が帰路につこうとシフトレバーをドライブにしたところで何かを思い出したように窓を開ける。
「あ、そうそう。
何で昨日手を出さなかったか教えてあげる。」
「え？だって力尽きたって…」
「可愛すぎたから。
Aが余りにも可愛すぎて
汚したくなかったから。」
「え？」
「じゃあね。」
「社長！」
"可愛すぎ。"
聞き慣れないその言葉に
社長の車が去っても
しばらくその場でポーッと立ち尽くしてしまった。
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 6709人がお気に入り
お気に入り作者に追加
この作品を見ている人にオススメ
この作品を見ている人にオススメ
「嵐」関連の作品
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：ミイチゴ
| 作成日時：2017年3月18日 14時
