60.ドストレート ページ25
やっちまった。
干物女と言えども
コレだけは避けて生きてきたのに。
"お持ち帰り"だぁ！？
ビビる！
私、今、干物人生初の"お持ち帰り"されました！
それも勤め先の頂点に君臨する
この二宮社長に。
いや、もはや帝国。
ゲスチョコレート帝国の帝王
この二宮皇帝に！
ソファの上でゆっくり後ずさりすると
帝王に思いっきり鼻をギュっと摘まれた。
しかも確実にヌルってしたよね、今。
皮脂全開やーん。
鼻摘まれてますけど悪いことしたのコッチみたいで。
何か、ごめーん。
「お前ね、
俺の肩に頭預けて寝るのはいいけどさ…」
「ぎぃや！
私、そんなことしたんですか！？
女子！女子っぽくないです！？ふぅーー♪」
「最後まで聞けや。
普通の女ならな？
お前の場合、ヨダレだくだくでスーツに流れてきたんだけど。」
「天使の涙だぞ☆」
「んな、イイもんかよ？」
冗談言って誤魔化して
少しずつ距離を作ろうとしてるのに。
社長はソファに横になってる私の脚を無理やりどかせて
ドサッと私の足元に座る。
すんごい高そうなソファだから
スプリングが効いてて身体がボワンと跳ね上がる。
それからジリジリと顔を近づけてくる。
ひぇっ…！
なにこの美肌！？
美白&毛穴レス！！
って、違う違う！
近いー！！
「な、に…？」
「なにって、
健康な男女がすることなんて一つしかないでしょ？
ほら、さっさと服脱げや。」
おいおいおい、
ドストーレートだな。
展開早くてついてけないわ！
「はっ！？ちょ、やだー！！」
「ああ、ベッドがいい？」
「違っ…！」
必死にオス全開社長から逃れようとするんだけど
可愛い顔して私の身体を押さえつける力は一人前。
首筋にその唇が這う。
ぞわッ！
干物女の忘れかけてたオンナの本能に
全身がビリビリした。
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作者名：ミイチゴ
| 作成日時：2016年3月24日 22時
