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私「…。」
さ「…。」
なんなんだこの状況は。
映画を見終えた私たちはレストランに来た。
先輩はさっきのを引きずってるのか分からないけどなんにも喋らないからお店に来てから無言で重苦しい雰囲気が漂いまくっている。
私「映画おもしろかったです…ね…?」
さ「そうだね。」
……以上。
どぉしてだよォォォお!!!
料理が運ばれてきて口に運ぶ。
ん、このパスタ美味しい。
さ「…パスタ好きなんでしょ?」
私「なんで先輩がそんなこと知ってるんですか。」
さ「ころんに聞いた…。」
ほぅ、ころちゃん…。
2人って喋るんだ…?
私はまだまだ、知らない事が多すぎるのかもしれない。
さ「俺、さ……。こういうのどうしたらいいかわかんないんだよね。お前がなんか隠してるのもずっと気づいてたけど言い出せなくて…。」
先輩、やっぱあの事気づいてたんだ。
さ「最初はただの興味で近づいたけど全然
私「そりゃ先輩の近づき方が悪いですって!」
さ「しょうがないだろ、俺自分から追いかけるの初めてなんだから!」
私「追いかけるって…」
先輩、まるで告白みたいですよ。
でもそんな事は、必死に話してる先輩を前にして言えなかった。
さ「どうしたらお前に信頼してもらえる?」
私「さとみ先輩…。」
そんな子犬みたいな目でみないで。
私「私先輩の事信頼してないわけじゃないんです。先輩は私の隠してること知ってどうしたいんですか?」
さ「……。」
本当はこんな風に優しくしようとしてくれてる人を突き放すような事したくない。
でも、思い出したくない過去は誰にだってある。
さ「…わかんない。わかんないけど、あんなの見せられたら、お前の中でごちゃごちゃになってるものそのままになんてしておけないっつーの。」
私「あんなの…?」
さ「あんなのってその肩の傷のことじゃないよ。」
無意識に肩を手で抑える自分がいた。
心做しか少し震えている自分に腹が立つ。
もう治ってるはずのこの傷がズキズキと痛む気がする。
私「や、やめて…。」
さ「知ってどうするとかじゃない。何が出来るかわかんないけど少しでもいいから今のAを救いたい。」
いつもの意地悪な、だけどちょっとだけ優しい笑顔で私に微笑んださとみ先輩が、デザートのプリンに乗ってたいちごを私の口元に運びながら言った。
いちごは、甘いはずなのにちょっとだけしょっぱかった。
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成瀬(プロフ) - 赤猫君。@あーる(元乃猫だよ)さん» 続きます.......!スランプで書けていないだけです。申し訳ないです....... (2019年11月3日 2時) (レス) id: 93719b2bfa (このIDを非表示/違反報告)
赤猫君。@あーる(元乃猫だよ)(プロフ) - 続くってなってるけど終わりなのかな? (2019年10月23日 13時) (レス) id: 8740c32d82 (このIDを非表示/違反報告)
狸桜(プロフ) - 成瀬さん» レスありがとうございます!いつまでも楽しみに待ってます(*^_^*) (2019年7月17日 11時) (レス) id: defbb4a183 (このIDを非表示/違反報告)
成瀬(プロフ) - 狸桜さん» ありがとうございます!最近亀更新で申し訳ないです(><) (2019年7月17日 0時) (レス) id: 9d7c1eba17 (このIDを非表示/違反報告)
狸桜(プロフ) - 初コメです。全体的に好きでした。明るいのと暗いのどちらも好みです!更新楽しみにしてます!(*´∇`*) (2019年7月16日 17時) (レス) id: defbb4a183 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:成瀬 | 作成日時:2019年6月14日 20時