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どうぞ、と促されお邪魔した山田の家は想像通り綺麗に片付けられていた。
「相変わらず綺麗にしてんだね」
「まぁ俺の趣味掃除だかんね」
山田はそういうと、準備するからソファーで待っててとキッチンの方へ行ってしまった。
「手伝うことない?」
ソファーにじっと座っているのも気が引けて、山田に声をかけた。
「あ、じゃあ食べたいだけご飯よそって!伊野尾ちゃんの好きな白米!ちなみに今日のメインは豚のしょうが焼きだよ」
「うまそう!山田も大盛りにする?」
「うん!お願い」
了解〜と返事をして炊きたてのツヤツヤした白米たちを茶碗に綺麗に盛っていく。
鼻をくすぐるお肉としょうがのいい香り。
テーブルに箸とご飯を並べると、山田が他の料理も次々に並べていった。
「うまそう…すげぇ」
「ふふふ、よだれ垂らさないでね」
2人向かい合わせに座って、手を合わせる。
「美味しい!!」
「よかった。いっぱい食べてね」
山田のご飯はどれも本当に美味しくて、口に運ぶたびに美味しいと伝えると山田は嬉しそうに笑う。
すごく幸せな気持ちと、でもこれは仮の関係なんだって気持ちが胸のなかに広がった。
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作者名:雨のち雨 | 作成日時:2024年3月17日 23時