検索窓
今日:1 hit、昨日:52 hit、合計:7,040 hit

6 ページ6

山田の選んだ個室の和食屋につき、
飲み物だけ先に注文すると


「いきなり本題に入るんだけど」


と、乾杯もすることなく山田が話を切り出した。


「正直、伊野尾ちゃんの気持ちには驚いた。」


「うん。本当ごめん。」


山田の顔が見れない。
テーブルの下に隠している手がずっと震えてる。


「謝んないで!むしろ俺こそごめん!冗談のつもりが傷つける形になったし…それに、今まで俺、伊野尾ちゃんの気持ちに全然気がついてなくて」


「いや、むしろ気づかれたくなかったっていうか、伝えるつもり無かったし…山田は本当になにも悪くないよ」


本当に、山田は悪くない。
この気持ちも消えるまでしっかりしまっておくつもりだった。


「俺てっきり伊野尾ちゃんは女の子が好きなんだと思ってたから…」


「あ、それはそう、合ってる。俺女の子が好き。今まで恋愛対象は女だったし。」


「え?じゃあ…」


「山田がイレギュラーっていうか、特別…。だから俺も戸惑った」


別に男が好きなわけじゃない。
恋愛対象は女だったし、彼女だっていた。
確かに本気で好きだった。

だから、なんで山田を好きになったのか自分でもよく分からなかった。けど、思わず目でおっちゃって、できるだけ話したくて、話せると嬉しくてドキドキする。いつからなんて分からないけど、気づいたらそうなってた。


「俺が、特別…」


山田はそう呟くと、少し考え込むように視線を落とした。




しばらくして、


「1つ提案があるんだけど」


と、山田が口を開いた。

7→←5



目次へ作品を作る感想を書く
他の作品を探す

おもしろ度を投票
( ← 頑張って!面白い!→ )

点数: 9.9/10 (56 票)

この小説をお気に入り追加 (しおり) 登録すれば後で更新された順に見れます
107人がお気に入り
設定タグ:ymin , やまいの
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告

感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)

ニックネーム: 感想:  ログイン

作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ

作者名:雨のち雨 | 作成日時:2024年3月17日 23時

パスワード: (注) 他の人が作った物への荒らし行為は犯罪です。
発覚した場合、即刻通報します。