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伊野尾ちゃんと別れてから、重い足取りで家に帰り、そのままベッドにダイブして泣いた。

初めから間違ってた。
ただ伊野尾ちゃんを傷つけてたんだ。

何も言えなかった。引き止めることすらできなかった。

俺、どんだけ馬鹿なんだろ。
勝手に浮かれて、順調だなんて。


本当に最低だ…。








「何その顔、ゲームのしすぎ?」


次の日は知念と2人の雑誌撮影。コンディションはアイドルとして最悪だった。


「メイクさんに頑張ってもらう」


「とりあえず目だけは戻しなよ」


うん、と返事だけして、待機部屋のソファーに横になる。


「涼介の奢りなら、今日話聞いてあげる」


これ以上目が腫れると困るから泣くのを必死に我慢して、また、うん、とだけ返事をした。


知念は仕事中何も聞かなかった。


「今回だけ特別に僕がお店予約しといてあげる」


小さな気遣いがありがたかった。

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作者名:雨のち雨 | 作成日時:2024年3月17日 23時

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