バイト先の好きな人(ymin) (ページ20)

今日:7 hit、昨日:21 hit、合計:4,369 hit

お客様の伊野尾さんページ20

「カフェオレひとつお願いします」

世界一可愛い笑顔で注文してくる俺の恋人の伊野尾さん。

「後少しだけ待っててくださいね」

そう小声で言うと、伊野尾さんは首をたてに大きく動かし、胸元で小さく手を振った。

「…っ！」

かっわいいいい…心臓痛い…

あれから、正式に伊野尾さんとお付き合いをすることになり、休みの日にあったり、伊野尾さんがたまにバイト終わりに会いにきてくれるようになった。

「今日はもう上がっていいよ」

後ろから聞こえた声に振り返ると、久しぶりに店長が来ていた。

「あんな可愛い恋人待たせちゃ悪いよ、今日は俺がいるから、もう帰んな」

店長は、少しいたずらっ子のような笑みを浮かべて俺の背中を叩いた。

「え、、、なんで…いつから…え！？」

「こういう勘するどいの。一目惚れしたのも分かった」

親指を立ててグーサインを見せつけてくる店長に、ただただ驚きを隠せずに、見つめていると、ほら早く！と背中を押された。

「すみません！お先です！」

店長に頭を下げて、小走りで更衣室へ。

少しでも早く待たせている恋人に会いたい。