君らしく笑って (ymin)

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楽屋でメンバーがメイクにいったり、各々の時間を過ごしている時に薮ちゃんと雄也を少し話がしたいと外に呼び出した。

「伊野尾ちゃんにはまだ話してないけど、事務所にこのこと相談しようと思ってる。想像してたより、伊野尾ちゃん危ない…」

勝手に話して申し訳ないとは思ったけど、伊野尾ちゃんの状況を２人に話した。
薮ちゃんと雄也の顔つきが変わった。怒りと悲しさが混ざっていた。

「分かった。事務所には俺らが話して対応する。涼介は伊野尾のそばにいてやって。」

「伊野尾くんのことお願いね。こっちは気にしなくていいから。ちゃんと慎重にやる。」

ありがとうとお礼をいったら、こっちのセリフだからと、２人から頭を撫でられた。

いつもだったら止めろって振り払うけど、今日はなんだか少し安心した。





仕事が終わり、今日も2人で俺の家に帰る。
昨日と少し違うのは

「やまちゃん、サバはなに味にする？」

俺も手伝うって伊野尾ちゃんが楽しそうなこと。

後、これは関係ないけど、普段は山田って呼ぶ伊野尾ちゃんが、たまにやまちゃんって呼び方を変えるのが可愛いくてきゅんとする。

「味噌か塩かな〜、どっちがいい？」

「味噌！！」

ニコニコしながら会話する幸せな時間。

あれから伊野尾ちゃんの携帯の電源は落としたまま。
ただ、連絡取れないのは他の人を心配させてしまうので、事務所の仕事用の携帯を借りた。必要な連絡先だけ入れて、用があるときはこの番号に、と伝えてある。

携帯が鳴らないというだけで少し解放されたように感じるのか、表情が柔らかくなったので嬉しい。

帰りついて、２人でキッチンに並んでたち、手分けして作業をする。伊野尾ちゃんが意外にも手際がよくて驚いた。

「新婚さんみたいじゃない？」

そんな冗談を言う伊野尾ちゃんに馬鹿じゃないのって言い返したけど、きっと俺の耳は赤くなっていると思う。
伊野尾ちゃんはきっと気づかないだろうけど。

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