すとぷりのお姫様は愛されている！８

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そもそも私達もリハの時間が迫っているわけで、猫ちゃんの飼い主さんを探すことも難しい。


でもだからといって放っておくわけには絶対いかない。






まぁ、そんなことを考えながらも私達が1番思うことは、


『猫ちゃん可愛いねぇ』

ななもり「でしょ！？…猫！」

『最高！』




なーくんは飼ってるだけあって、猫の扱いが上手というか、撫でるという同じ行為なはずなのに全然私と違う。


私が撫でたときより気持ち良さそう。






まぁ、そうだろう。

なーくんの頭なでなでは優しさもプラスされて気持ちいいだろう。






『なーくんのなでなでは最強だよね〜』


…って、猫と共感しあったところでなんもないけど。






ななもり「ふふっ、」

『えっ、なに？』




ななもり「さくちゃん可愛いなぁって思っただけだよ？」




突然笑ったかと思えば…。
そんな恥ずかしいことさらっと言わないで。






ななもり「そんな顔真っ赤にしないでよ！期待しちゃうよ、」







期待…、か。


いや、私なーくんに想いを伝えなきゃいけないんだった…。







どうしよう。




『なーくん、』


私が名前を呼ぶとなーくんはまた笑った。



ななもり「わかりやすいね、さくちゃん。俺なら大丈夫だから。何となくお兄ちゃん的な立場から変わらないだろうなって思ってたもん」

『なーくん…』

ななもり「もちろん悲しいけど、俺だけの特権だから。さくちゃんが甘えてくれるのは。それも特別だって思ったら俺は十分」






そうだよ、なーくんは特別だ。


それは恋愛の対象としてではないけど。
とにかく特別なんだ。




『私、心からなーくんに出逢えてよかったって思ってるんだ。なーくんがいなかったら今私何してたのか想像つかないくらい。…ありがとう』




なーくんはいつもの優しい顔をして微笑んでいた。








「あー！ももー！」



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