すとぷりのお姫様は愛されている！６ (ページ34)

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意外とハイスペックだったことに気づきつつも、近くにあった机にお粥を置いてさとちゃんの寝顔を眺めてみる。

…さとちゃんかぁ。

“ ごめん、もう無理。俺相当好きみたいだ ”

数ヶ月前にさとちゃんから言われた言葉。

忘れてないわけじゃないんだよ。

私が曖昧にして放置してるだけ。

さとちゃんは誰よりも愛を表に出して表現してくる。

その方が私的にはありがたいんだけど。

普通の恋愛だったらね。
自分からいけないし。

でもこれは普通じゃない。
同じメンバーだから。

『はぁ…』

いつまでも先延ばしはよくないよね。

でも、ほかのメンバーからも言われてわけわかんなくなってるし、私はメンバーに恋愛感情を持っているのかも謎なんだ。

さとちゃんはいつだって男気溢れる近所のお兄ちゃんって感じで。

最年長の大人の男の余裕っていうのかな。

さとちゃんの恋愛観とかすごくいいと思うんだよ。

でも、なんというか。

もう自分でもなんて言ったらいいのかわかんなくて。

『好き、なんだけどなぁ…』

そう。好きなの。
好きなんだよ。

でもその好きはなんの好きなのか。
難しい。

さとみ「…ん、さく、」

『あ、起きた？お粥出来たから持ってきたよ』

さとみ「まじ？食べる」

考え事をやめて、さとちゃんにお粥を見せると「美味そうじゃん」と褒めてくれた。

『少し冷めたから熱くないはず』

一応ふーっと息を吹きかけてスプーンを座り直したさとちゃんの口の前に持っていく。

さとみ「食べさせてくれんの？」

『あ、嫌ならいいけど』

さとみ「いただきます…んま」

『よかった』

さとちゃんは本当に美味しそうに食べてくれた。