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恐怖心とともに出てきたのは絶望。
『ひっ、...』
「全てが綺麗だなんて本当にさくってずるいね」
この名前も知らないストーカーの笑みも全部が気持ち悪い。
吐きそうだ。
「ずっと俺のものにしたかったんだ。やっと叶って嬉しいな」
嬉しくも何ともない。
気持ち悪いくらいに私を撫でるストーカーは、私のジーンズのボタンも取ろうとする。
『やだっ、...やめて...』
もう恐怖で声も出ない。
絞り出した声は届いていない。
『た、すけて...』
ガチャッ、
「さくちゃっ...」
足音が聞こえた。
誰かが入ってきた。
警察と...、メンバーだ。
警察によって剥がされるストーカー。
そして駆け寄ってくるメンバー。
さとみ「さくっ」
さとちゃんがすぐ私の身体を上着で隠してくれて、抱きしめてくれた。
さとみ「本当ごめんっ、遅くなってごめんっ」
さとちゃんは泣いていた。
見えないけど泣いているような声だった。
私も泣くことしか出来なかった。
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作者名:ひーりん。 | 作成日時:2019年6月5日 21時