本当は敵のはずだった。【stxxx】

＃２ ページ3

るぅとside

苺木るぅと 高校１年生です。

同じく１年生の弟・莉犬と、上の兄たちと６人で

私立すとぷり学園に来ました。

ちなみに、僕は１ーＡ、莉犬は１ーＢでした。


クラスで１番についたので、

黒板に貼ってある座席表を眺める。




……ん？

《紅華》…？

僕の隣の席の人の苗字が《紅華》と書いてあるのだ。

まさか…あの…？

いやいやいや。

この世に紅華さんなんて沢山いる。

あの〈紅華家〉とは限らない…



そんなことを考えているうちに、

教室にどんどん人が入ってきた。

それからぼーっとしていると…





『おはようございます。』

ある女性に声をかけられた。

る「あ、おはようございます！

隣の席ですか？」

『あ、はい。』

る「僕は苺木るぅとです！

よろしくお願いします！」

『紅華Aです。よろしくお願いします。』

る「はい！」


この子が紅華さん……

この子……









．









．









．









．









．









あの紅華家の人間だ…

前に一度だけ会ったことのある紅華の人間と

同じ雰囲気を纏っている…


そして…

紅華の女性と決定的に違うところがこの子にはある。


それは…









この子から感じる〈香り〉。

紅華の女性は元々血が甘いらしいが、

この子は違う。


格段に甘い香りがする。

る「ごめん、ちょっと席外すね。」

『了解でーす』

今すぐなーくんたちに報告しなきゃ。

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