8日目。 ページ9
あぁ、声震えてないかな。
「この関係になんて名前を付けたらいいのか私にはわからない。けど、とっても素敵な人と出会えたの。」
「…はい、ちゃんと言ったよ。だから、その顔やめて」
ふぅ、と一息ついて伺うようにちらりと彼に目を向ける。
私が目を向けると、先程まで凍り付いた表情をしていた春斗くんの表情が一変した。
まるで今まで仮面を被ってたかのように、瞬間的に。
ニコニコ、と穏やかな表情を浮かべ直した。
その笑顔は同年代の女の子なら、一瞬で恋に落ちているだろう。
これにいつもの涙でうるうるの上目遣いなんかされたら、その辺のアイドルでも完敗だ。だって可愛すぎるもの。
また遊ばれた。
やっぱり腸まで真っ黒だ、春斗くんは。
こんな態度だけど、彼は所謂良い人だからタチが悪い。
「Aちゃんにそこまで言わせる人なんだ。いいなぁ、僕もその人と仲良くなりたい！」
先程までの絶対零度はどこへ。
今は春斗くんの周りにだけ、色とりどりの花が咲いているようだ。
今日提出のレポートをパラパラ捲って確認しながら、春斗くんと駄弁る。横目で春斗くんを見ると、彼も私と同じ行動をしていた。
「春斗くん、絶対俳優とかの方が向いてるよ。」
爽やかな声聴き取りやすい声、高い演技力、魅惑的なルックス、そして強い存在感。
どれをとっても彼はその業界で生きていけるだろう。
世間を騒がせるイケメン俳優の演技を恋愛ドラマで見たが、断然春斗くんの方が上手かった。
テレビに映る俳優さんは空っぽに見えた。
断じて、身内贔屓とかではない。
「うーん…そういう業界に行ったらAちゃんに会えなくなっちゃうじゃないですか…それは、寂しいですもん。」
"それに、僕には今夢中な物があるので"
眉を八の字に曲げて寂しそうに言う彼。
考える素振りを見せた事から、業界に行く気はあった、という事を知る。
春斗くんを夢中にさせる、って一体何なのだろう。
彼のことをもっと知りたい、密かにそんな感情が芽生えた。
「私は、春斗くんが幸せなら何でもいいんだけどなぁ。」
私のどこに魅力を感じたのが全くわからないが、
春斗くんはいつも私の隣にいてくれた。
その内、隣の席に春斗くんが座るのが日常になって。
何時しか、私にとって数少ない大切な存在になっていた。
私たちの出逢いは、何の変哲もないもので何故だか思い出して笑ってしまった。
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チョコ - めっちゃ好きです(( (2020年11月9日 1時) (
レス) id: b8ba54da77 (このIDを非表示/違反報告)
ももんが(プロフ) - めっちゃおもしろいです！いい感じにシリアスだったり、ころちゃんの猿キャラだったり、キュンキュン要素だったり…最高です！！さとみくん推しで見に来たんですがこれはるぅとくんオチめっちゃ気になります…これからも期待してます！ありがとうございます！！ (2020年3月15日 3時) (レス) id: 43039e50b7 (このIDを非表示/違反報告)
瑞乃(プロフ) - ゆらさん» 返信遅くなりすみません！表現力が乏しいので分かってもらえるか心配していたので良かったです〜！ ありがとうございます！励みになります (2020年2月14日 1時) (レス) id: d619556bbc (このIDを非表示/違反報告)
瑞乃(プロフ) - 愛由さん» 遅くなりすみません！ゲーム上手い組のさとるぅと凄く好きなので贔屓してます笑 読んでくださりありがとうございます。 (2020年2月14日 1時) (レス) id: d619556bbc (このIDを非表示/違反報告)
ゆら(プロフ) - 名前も出されていないのにどのメンバーか分かってしまう私はもはや病気です。。。これからも頑張ってくださいね！ (2020年1月2日 23時) (レス) id: 7e1be6dd9a (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：瑞乃 | 作成日時：2018年12月16日 23時
