31日目。 ページ37
「Aちゃん、できたよ。」
「熱いから気をつけてね」なんて言いながら、さとみくんはグラタン皿をテーブルに運ぶ。
何度も手伝おうとしたのだが、年上命令ですなんて言われてしまって結局何も出来ずじまいだった。解せぬ。
手元に届いたグラタン皿の蓋を開けると、ふわっと湯気が上がってチーズが煮えていた。
香ばしいチーズの香りが部屋いっぱいに広がる。
今すぐにでも食べたい衝動を抑えて、対面しているさとみくんと目を合わせる。
「「いただきます」」
銀のスプーンで熱々のグラタンを一掬いして、軽く息を吹きかけてから口元へ運ぶ。
「その、どうかな……？」
私の返答に興味深々といった様子でややぎこちなく尋ねる。
「すっごく美味しいよ……！」
彼はほっとしたように太い息を漏らした。
「よかったぁ、お粗末さまです。」
「さとみくん天才じゃん？」
「褒めても何も出ないよ？Aちゃん？」
「なにそれ〜」
ふと視線を上げたらやけに真剣な目と目が合って。
あぁ、聞かれるんだな、って察知した。
パスタをフォークにスルスルと巻き付ける行為をやめ、フォークを皿の端に下ろすと、彼はゆっくりと口を開いた。
「……んで？何があったの。」
今朝酷く窶れた顔の私と遭遇してしまった時点で聞かれる事は予想していたが、いざ対面して聞かれるとなると緊張してしまう。
「あのね、 」
「さとみくんはさ、大切な友達の秘密を知ってしまった時、どうする？」
彼はビクリ、と肩を震わせた。
大袈裟な反応からして彼にも隠し事があるのだろう。否，隠し事が無い人の方が珍しいか。
「…そっか。」
「…え？」
意を決したような声で彼は笑った。
雰囲気が少しだけ和らぐのがわかる。
「いつから知ってたの？」
「えっ、昨日…」
"えー、めっちゃ最近じゃんか。何でだよ、俺結構隠してたのにさ" なんて言いながら携帯を開き出す。
「あー、、るぅとくんかぁ…」
まるで彼を知っているかのような口ぶりに耳を疑った。
「さとみくんは、春斗くん…るぅとくんと知り合いなの？」
「んー？バ先の後輩だよ。」
「そうだったの！？初耳だよ。」
「そりゃあ今初めて言ったからな。結構仲良いから活動の話は知ってたんだよね。」
「私は彼の事昨日初めて知ったの。たまたまツイキャス？で配信してるのを聞いて……」
昨日の話をぽつりぽつりと話すと、さとみくんは一生懸命相槌を打ちながら聞いてくれた。
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チョコ - めっちゃ好きです(( (2020年11月9日 1時) (
レス) id: b8ba54da77 (このIDを非表示/違反報告)
ももんが(プロフ) - めっちゃおもしろいです！いい感じにシリアスだったり、ころちゃんの猿キャラだったり、キュンキュン要素だったり…最高です！！さとみくん推しで見に来たんですがこれはるぅとくんオチめっちゃ気になります…これからも期待してます！ありがとうございます！！ (2020年3月15日 3時) (レス) id: 43039e50b7 (このIDを非表示/違反報告)
瑞乃(プロフ) - ゆらさん» 返信遅くなりすみません！表現力が乏しいので分かってもらえるか心配していたので良かったです〜！ ありがとうございます！励みになります (2020年2月14日 1時) (レス) id: d619556bbc (このIDを非表示/違反報告)
瑞乃(プロフ) - 愛由さん» 遅くなりすみません！ゲーム上手い組のさとるぅと凄く好きなので贔屓してます笑 読んでくださりありがとうございます。 (2020年2月14日 1時) (レス) id: d619556bbc (このIDを非表示/違反報告)
ゆら(プロフ) - 名前も出されていないのにどのメンバーか分かってしまう私はもはや病気です。。。これからも頑張ってくださいね！ (2020年1月2日 23時) (レス) id: 7e1be6dd9a (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：瑞乃 | 作成日時：2018年12月16日 23時
