先生【 ころん 】

29 ページ30

そんなこんなで始まった勉強合宿は最初は不安はあったものの、こんな私の拙い教え方でもみんな理解してくれているようだ


それにお礼まで言われる始末で


単純かもしれないけどやって良かったかもなんて思う


私って結構チョロいかも？笑


でもさ、この歳になって中々褒められたり


面と向かってお礼言われる事も少ないしちょっと恥ずかしいけど嬉しいみたいになるよね？


うん、なるよ！なるに決まってる！


と、うんうん頷いていると


こ「お前暇そうだな」


と急に耳元で聞こえたのでびっくりして


『ちょちょちょちょちょ…！』


と訳の分からない言葉を発してすぐに離れる


耳を抑えながら声の主もとい先生を睨みつける


先生は私のそんな様子を見てふは、と笑う


『な…何笑ってんですか！』


こ「いや、だってお前顔…顔真っ赤すぎるだろ」


くくくと馬鹿にしたように笑う先生


このやろ…ふざけんな！


いやいや、てか待って！


私何でこんなに先生に振り回されてるんだ？


最近本当におっかっしい！


先生関係でどきどきする事多いし…


え、まさか私先生好きになっちゃったーとか？


いやいや、いくらなんでも有り得ないでしょ


だって先生だよ？


普通にだめだし！


そもそも私が先生好きとか本当にない！


でも思い当たる節がないことも無いんだよな…


ちら、と先生を見るとまだ楽しそうに笑ってる


不意に先生って笑った顔かわいいよなとか思う私は絶対おかしい



『いやいや、絶対ないもん！』



それを聞いて先生はん？みたいな顔でこっちを見つめてくるから


また心臓がどきどきしてきた


もーこっち見んなー！

30→←28

→ 目次へ｜作品を作る｜感想を書く
他の作品を探す