立花彩の秘密〈完〉

麻薬！？ ページ34

「またヤバいモンにぶち当たったかもしれないぜ、若武センセ。」

黒木くんが息を切らして入ってきた。

ヤバいモンって何！？

すでにヤバそうな気配しかしてなかったはずなんだけど！？？

「なんだと！？黒木、詳しく説明しろ！！」

「まぁ、落ち着けって若武センセ。まずは被害者、というか依頼人の上木圭佑の家族構成からだ。

　調べてみたところ、上木圭佑、その妻、紗良、娘の愛優、上木圭佑の兄、上木洸佑、紗良の妹、世宮奈々だ。圭佑、紗良の両親、つまり愛優の祖父母は全員他界している。

で、ヤバいモンってのが、、。上木圭佑の兄、洸佑は国家公務員試験一般職採用試験、情報の第一次合格者だ。」

ということは、、

「そう、麻薬取締官なんだ。で、昨日上木圭佑がいっていた、唸り声というのが気になってさ。調べてみたところ、そんな麻薬はなかったんだが。コネ使って聞いてると、こんな情報が耳に入ったんだ。洸佑は無類の研究好きで、研究のためなら手段を選ばない。最近もなんかゴソゴソやっている、ってな。で、ここからは憶測の域でしかないが、、上木洸佑が新しい麻薬を開発して、それをあの公園で人間で試しているとしたら？あの公園の付近は都心とはいえ住宅地だ。それに街灯も少なく木で囲まれているため、人目につきにくい。騒音は、、被験体がそのレベルになるほど依存することが予想外だったなら？憶測の域といえど、、これは調べて見る価値はあると思うぜ。」

普段、黒木くんは憶測だけで動く人じゃない。ということは、他にもそれを裏付けする何かがきっとあるんだろう。

皆もそう思ったらしく、

「黒木がそう言うんじゃぁな。」

「まぁ、このままじゃ何も進まないとこだったし、一旦調べてみてもいいかもね。」

「そうだな。」

「でも、どうやって調べるんでしょ。」

「上木洸佑の家は調べてある。大阪市内にあるマンションの2階だ。まぁ、近くに公園あったし、あの時みたいにベランダにボールでも投げよう。突撃だ。」


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Anginaです。
上木 紗良(さら)、洸佑(こうすけ)、世宮 奈々(せみや なな)です！
黒木くんの言うあの時って言うのは切られたページの時(あの相似のやつ)をイメージしてます。
麻薬を新しく作るとかほんとに出来んのかと言われても作者は知りません！！笑
以上、黒木くんのひとり語りの回でしたー。

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