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千冬side
松野「Aくん、マイキーくん達帰らせてよかったんですか？」
「うん」
松野「…そっすか」
さっきから元気がないAくん。
まだ少し歩くのが辛いらしく
車椅子で俺が後ろから押してるから
表情が見れない。
それにしてもなんで俺なんだ
マイキーには押してもらうの嫌なのか？
でもAくんとマイキーの関係に
今更そんなのは無いはずだけど
「千冬、さっきの嘘なんだよねって言ったら」
松野「は？」
突然沈黙を破って前を向きながら
少し笑ったように言うAくん。
「さっきの嘘で、本当はﾀﾋぬ病気なんだって言ったら。」
松野「ちょ、Aくん？」
この人は何を言っている。
しょうげきで歩くのを辞めた。
俺が辞めるってことは車椅子も止まる。
朝早くで一通りのない病院の廊下のど真ん中
静かな廊下にAくん1人の声が響く。
「体の機能が止まっていく。俺の中から五感が消える、筋力が衰えて喋れなくなる、動けなくなる。そのうち内蔵の機能も止まる。タケミチが俺を救おうとしてたら止めてくれ。結局俺はどのみち助けて貰っても病気でﾀﾋぬ」
松野「………ｯ、」
Aくんは笑って
"まぁこれも嘘だけど"と付け足したけど
力なく笑ったような声で話してるAくんを
嘘だとは思えなかった。
マイキーを帰らせたのは
マイキーには知って欲しくなかったからだ。
でもなんで俺にタケミっちを止めろって言ったんだ。
まだほとんど喋ったこともないし
今後も喋ることは無さそうだ。
「千冬、動かしてよー」
松野「…頼まれました、任せてください」
「…嘘、だって笑」
松野「Aくんは 俺に嘘なんかつきません。」
「!!」
松野「本当は嘘なんかつきたくないマイキーにもみんなにも。けどみんなを守るために 嘘をつかなきゃいけないんでしょ？」
けどこの人がﾀﾋんだあと
みんなを守るためには誰かに言うしか無かった。
松野「ほんと、みんなのこと好きなんすね」
「…ん、大好きだよ。お前もな」
松野「ｯ…、俺もですよ」
「ははっ、今日素直〜」
松野「うるさい」
この人に頼られたからには
ちゃんとその時がきたら全うする。
けど ごめんなさい
俺もあなたにﾀﾋんで欲しくない。
全力であなたを助ける道も探してやる。
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あむ - え、超面白いです！次の更新が死ぬほど楽しみです!!応援します！無理のないよう体調に気をつけて頑張ってください!! (2021年8月5日 19時) (
レス) id: ff2f2b0e1a (このIDを非表示/違反報告)
ふじ(プロフ) - 初めまして！毎日更新楽しみに待ってます！！無理のないよう頑張って下さい。応援してます！！！ (2021年8月5日 15時) (レス) id: 7db00b7f42 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：碧 | 作成日時：2021年8月5日 14時
