君の声が聴きたい② (ページ8)

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追いかけたいページ8

主人公視点になります。
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さ『文化祭どうやった？2人で回ったんやろ？ラブラブデートはできたか？』

後夜祭が始まり、生徒が企画の説明をしてる中、さっちゃんが急にそんなこと聞いてきた。

(デ、デート！？まぁ、そうか、そうなのか？)

『とっても楽しかったよ。御堂筋くんはどうだったかわからないけど』

そう携帯でメッセージを送る。
話すときは基本、私を含めて4人のグループにメッセージを送る。
それに、3人が口頭か、メッセージの返信で反応してくれる。

ゆ『絶対御堂筋も楽しかったやろ』

み『そうですよ、2人で吹奏楽部の演奏も来てくれましたよね？』

『演奏すごく良かったよ！素敵だった！！』

そう文化祭の思い出に浸っていると、
視界の端で、御堂筋くんが体育館から出ていくのが見えた。

(どこ行くんだろう、追いかけてみよう)

2人で回った時間は本当に楽しかった。
でもここ最近2人きりにはなれなかったから、チャンスだと思った。
文化祭の空気にあてられて、浮ついてたのかもしれない。

『ちょっと忘れ物したから取りに行ってくるね！』

ゆ『なに忘れたん？ついて行こうか？』

優しいゆっこちゃんはそう聞いてくれる。

『携帯！』

なにも考えてなかったのと、早く追いかけたい気持ちで適当なことを行って体育館を出た。

ゆ『携帯て、持ってるやん。』

さ『御堂筋おらんし、探しに行ったんちゃう？まぁ、ある意味忘れ物というか、探しもんやろ』

み『微笑ましいですね～』

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(どこ行ったんだろう。普通に考えたら教室、だよね。とりあえず行ってみよう。)

真っ暗な廊下を1人で歩くのは怖かった。いつもは御堂筋くんが居てくれたから、怖いなんて微塵も感じなかった。

過去のこともあって男の人は苦手だった。でも御堂筋くんはなんか違った。
出会い方は向こうからしたら最悪だったかもしれない。
でも私からしたらなんというか、運命みたいな出会い方だった。
ようは一目惚れっていうやつですね。

(なんで声が出なくなったのかも、ちゃんと治ることもきちんと話さないといけないなぁ。)

ただ今は会いたかった。片時も離れていたくなかった。
彼の目に私しか映らなければいいのになんて独占欲を抱えながら、彼の姿を探した。