2年前… ページ46
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「あ、ワカくんベンケイくん」
学校帰りに日課になっているバイク屋をに行くと店前で二人で焼き鳥を食べていた。
「んー。A学校ちゃんと行ったか?」
「行きたく無いけど行ったよ」
「よし!」
ご褒美と言わんばかりに焼き鳥が差し出された。
それにかぶりつくとタレが口の中に広がる。
「塩も良いんだけどこの店のタレは絶品〜!」
二人に笑われた。
「ん?おー。青宗か」
「どうもっす」
可愛らしい中学生が立っていた。
「まさか、ベンケイくんの隠し子?」
「オイ!」
怒るベンケイくんと戸惑う中学生くんを後目に焼き鳥の串を咥えて店内を見渡した。
黒い集団がみえた。
その中央でバイクを弄ってる真一郎くんだった。
「よし。これで出来た!」
「「「ありがとうございました!!!」」」
集団の合唱に耳を塞いだ。
バイクを直してもらい満足して集団は帰って行った。
「ん?Aきてたのか」
「うん。真一郎くんを落とすためなら毎日だって通うよ」
「ははは」
笑って頭を撫でられたが冗談だと思われたようだった。
「もう!子供扱い!」
柔らかく笑う真一郎くんの横顔が好きだった。
「あ、なんか中学生の子が来てたよ?」
「ん?」
外を見るとワカくんと話す彼を見た。
「あー。青宗か」
「万次郎の友達?」
「いや、黒龍の後輩にあたるかな」
「え?じゃあ獅音の部下?」
うわぁって顔がモロに出ていたらしく、苦笑された。
「あんな綺麗な子が不良だなんて…」
外でワカくん達と話す彼を見てため息を吐いた。
「何タイプなの?」
「真一郎くんがそれ言うの?」
不貞腐れていると優しく頭をポンポンと叩かれた。
「じょーだん」
「傷ついた」
「コーラ奢ってやるよ」
「もう!そこはキスしてご機嫌取ってくれるのが普通じゃないの?」
「大人になったらな」
結局私は子供としか見られていなかった。
真一郎くんは一番目立つバイクの前に腰をかけた。
「もうすぐ完成?」
「おう。なんとか誕生日には間に合いそうだな」
「あの生意気な万次郎には勿体ないぐらいカッコいいね」
初めて会った時に自己紹介したら「真一郎の嫁?趣味悪っ!」って言われてしまいそれから犬猿の仲だった。
よくよく聞いたら私の趣味が悪いと言いたかったらしい。
「またツーリング連れてって」
約束が果たされることはなかった。
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月華(プロフ) - 寧珠*さん» そんな初期から見てくれてたんですね!ありがたいです。こんな過疎地でねじゅちゃんの目に止まるなんて頑張って良かった!笑 (2022年9月30日 23時) (レス) id: cb2ce3c237 (このIDを非表示/違反報告)
寧珠*(プロフ) - 月華さん» 実は最初から読んでて、お気に入り登録も2人目とかだったような…ねじゅが月華さまの作品を読まないわけには参りません…! (2022年9月30日 19時) (レス) id: 7da35a518d (このIDを非表示/違反報告)
月華(プロフ) - 寧珠*さん» コメントありがとうございます!!ねじゅちゃんに読まれてたのにはびっくりだけど気に入って貰えたなら良かった〜!続きもノープランだけど頑張ります!! (2022年9月30日 19時) (レス) id: cb2ce3c237 (このIDを非表示/違反報告)
寧珠*(プロフ) - 意味があるのかは不明ですが、読む度に評価いれるくらい好きです♡続きが楽しみだ…! (2022年9月30日 11時) (レス) @page42 id: 7da35a518d (このIDを非表示/違反報告)
月華(プロフ) - 咲良さん» わーい!コメントありがとうございます!無理くりイザナと絡めちゃった!ここからヤンデレ始まるか!?全くのノープランです! (2022年9月15日 8時) (レス) id: cb2ce3c237 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:月華 | 作成日時:2022年8月19日 11時