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「テメェ何ぼーっと歩いてんだよ！」
「……獅音」
帰り道立ちはだかったのは小さい頃から顔を合わせていた隣に住む男。
「何かよう？」
「お盆からテメェの様子がおかしいっておばさんが言ってたんだよ」
「別に変わんないよ」
溜息を吐いた。
「はぁ？そんな死人みてぇな顔で何言ってんだよ」
「………死人はこんな顔してないよ」
あの日見た顔が脳裏に焼き付いたまま離れなかった。
「ちっ！！フラフラ歩いてやがるとその辺の族にまわされんぞ！」
「………獅音」
「なんだよ？」
「獅音ってさ、やった事ある？」
「は？何をだよ」
「セッ クス」
「ばっ！！ばかじゃねぇの？」
顔を真っ赤にして叫んだ。
「私もした事ないんだ。……だから……しよっか……」
「は？」
「一番近いホテルでいいよね」
「テメェ意味わかってんのかよ？」
「獅音よりはわかってるよ」
真っ赤になってキャンキャン叫ぶ獅音を引っ張って歩いた。
「２時間？あれば足りるの？獅音はわかんないか」
適当な部屋番号を押した。
「シャワー浴びる？」
「本気かよ？」
「冗談でこんなとこ来ないよ」
皺にならないようにとブレザーをハンガーに掛けた。
獅音に腕を引かれて唇を塞がれた。
初めてのキスは歯が当たった。
その衝撃に眉を顰めた。
「悪ぃ。でも挑発したのはテメェだからな」
「いいよ」
獅音の舌が首筋をなぞった。
荒々しく手が服の中に入ってきた。
違和感に顔を背けて目を閉じた。
「A」
今度は優しくキスをしてきた。
夢見てきたキスは気持ちいいとかもなく同じ体温のぶつかり合いなだけだった。
お葬式の時にお花を添えた時、一瞬触れた彼はドライアイスのせいで冷たかった。
与えられる刺激が違和感として身体を走り、唇を噛み締めた。
初めては痛いらしい。そんな事は周知の事だった。
肌にかかる獅音の吐息が刺激となった。
「止めるか？」
「…や……やめないで…いい」
下から突き上げる鋭い痛みに獅音の肩に爪を食い込ませた。
「んっ！！」
思考を痛みだけが支配した。
「……オレだけ見とけよ」
目を閉じて痛みと失ったものだけに意識を向けた。
終わってからシャワー浴びることにした。
シャワーとは違う雫が頬を伝った。
「……痛い……獅音のヘタクソ」
あの日から初めて流れた涙だった。
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月華(プロフ) - 寧珠*さん» そんな初期から見てくれてたんですね！ありがたいです。こんな過疎地でねじゅちゃんの目に止まるなんて頑張って良かった！笑 (2022年9月30日 23時) (
レス) id: cb2ce3c237 (このIDを非表示/違反報告)
寧珠*(プロフ) - 月華さん» 実は最初から読んでて、お気に入り登録も2人目とかだったような…ねじゅが月華さまの作品を読まないわけには参りません…！ (2022年9月30日 19時) (レス) id: 7da35a518d (このIDを非表示/違反報告)
月華(プロフ) - 寧珠*さん» コメントありがとうございます！！ねじゅちゃんに読まれてたのにはびっくりだけど気に入って貰えたなら良かった〜！続きもノープランだけど頑張ります！！ (2022年9月30日 19時) (レス) id: cb2ce3c237 (このIDを非表示/違反報告)
寧珠*(プロフ) - 意味があるのかは不明ですが、読む度に評価いれるくらい好きです♡続きが楽しみだ…！ (2022年9月30日 11時) (レス) @page42 id: 7da35a518d (このIDを非表示/違反報告)
月華(プロフ) - 咲良さん» わーい！コメントありがとうございます！無理くりイザナと絡めちゃった！ここからヤンデレ始まるか！？全くのノープランです！ (2022年9月15日 8時) (レス) id: cb2ce3c237 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：月華 | 作成日時：2022年8月19日 11時
