時が経ち、記憶を失おうとも･･･《３》～新たな光～ (ページ10)

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夜空に流れ星ページ10

『んッ…』

ガサゴソと聞こえた物音で私は目を覚ます。
そして、目にはいったのはカーテン。

…しかし少し開いていて外からの風で揺れている。

私はベッドから出て、カーテンの前へと移動する。
そして、その中を見る。

…そこにいたのはピカっちだった。

私はベランダに出る。

『ピカっち』

夜空を眺めていたピカっちは私の言葉を聞いて振り向く。
そして、少し笑みを見せると「どうした？」と尋ねる。

『いや、何か目が覚めちゃって…』

そう言って私は苦笑いをする。

「奇遇だな。我もだ」

ピカっちもそう言って苦笑いをした。
そしてその後、「そうだ」と言った。
何かを思い出したようだ。

「明日から学校行ってもらうからな」

『え？』

「いや、手続きはしたから大丈夫だ」

『わかった』

そう言った後だった、キラリと流れ星が落ちてきた。

『綺麗…』

思わず言葉をもらす。
だけど、その綺麗と思った気持ちの他に何故か懐かしさを感じたのだ。

「だな…」

ピカっちはそう返す。
チラリと横を見ると、流れ星を見るピカっち。

やはり、何処か懐かしい。
でも、それは気のせいなような気もする。

私たちはしばらくただただ流れ星を見ていた。