ヌメヌメの何か。 ページ38
ミッチー「とうッ！！そこのカラス、誰だか知らないが私の活躍を…」
ヤミ「あぁ…」
聞く気が無いのだろう。ヤミはミッチーの話をさえぎった。
ミッチー「人の話は！」
ベベ「ちゃんと聴け！でーしょ？」
満面の笑みを浮かべながら、ベベはミッチーの話をさえぎった。
ここまでくると、ミッチーを流石に可哀想に思う。
ナツメ「そういえば…君は？」
ヤミ「僕かい？僕はヤミさ」
ミッチー…。かなりお気の毒だ。
トウマ「海の中に何かいたの？」
やっと話しかけられたミッチー。
話しかけたのはトウマである。
ミッチー「よくは見えなかったが、かなりヌメヌメ…いや、ヌルヌルヌメヌメしていたと言っても過言ではない！」
ぬるぬる、ぬめぬめ…。
ヌメルゴンを連想してしまう。まぁ、ヌメルゴンが海…、ましてやこの場所にいるとは到底思えないのだけど。
アキノリ「妖魔レーダーにも反応がある。しかも、かなりデカい奴みたいだ…！
反応は沖のブイの手前辺りの海中だな！」
沖のブイの手前。
そこに目を向けてみれば、潮の流れが速いことがうかがえる。
トウマ「潮の流れも速いし、迂闊には近寄れないな…」
『流されそうですしね』
アキノリ「まさかそれもあいつが関係してるのか…！？」
ウィスパー「ズバリ！ 獲物を引き寄せて食べるために、潮の流れを操っているのでは！」
色々考えてみるが、これといった理由は思いつかない。
「えぇ…！？」とケースケがウィスパーの発言に怯える。
トウマ「いや、それは少し違うかも。
獲物を捕らえることが目的なら“行かせん”とか“帰れ”とは言わないんじゃないかな」
ナツメ「そっか…！」
ウィスパー「確かに…」
アキノリ「一体…あの腕の目的はなんなんだ…？」
などと、トウマの意見に納得する三人。だが、話に全くといっていいほどついていけず。あの事件の後、すぐに妖怪探偵団に入らなかったことを少々後悔してしまう。
続く
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