時が経ち、記憶を失おうとも･･･《３》～新たな光～ (ページ27)

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15、危ない海水浴ページ27

「…という訳なんですが今日、来れますか…？」

美少女事件から数日。トウマから妖怪探偵団の活動のため一緒に海水浴に行かないか、というお誘いをいただいた。

『えっと…。』

曖昧な返事。
あの事件の翌日、私はベベのせいで眠くまともな回答を考えることできず、受けた妖怪探偵団加入のお誘いの返事を曖昧のまま済ませてしまっていた。

『どうしましょう…？』

自問。
結局、眠かろうが眠く無かろうが変わらないじゃないか。そんなことも思っている。

海水浴か。連れて行けばピカっちやヤミ、ベベは喜ぶかな？
だとしたら連れて行ってもいい。だが、嫌がるのならば行く価値は無い。

『わかりました…！行きましょう…！』

思い切った決断。

「え？本当ですか…！ありがとうございます！」

喜ぶトウマ。
こんなに嬉しそうな笑顔が見れたのだから、この決断は例えピカっちが嫌がったとしても価値の無いものでは無いな。と、私は思った。

『では、また後で』

「はい…！！」

もう一度笑顔を見せるトウマ。
トウマはあまり笑顔を見せることは無い。私が見たのはさっきのが始めてだった。

それほどまでに珍しいもの…。
行かないって選択肢は残されていないな…。