とあるCAMPの裏側ー4 ページ29
羽を伸ばしているというか、完全に抜けきっちゃっるけどね。
こんな堕落した光景をリドルくんが見たらどうなるだろうか。いや、不在だからこそみんな堕落しているのか。
「まあ、さすがにリドルたちが戻ってくる前日には元に戻すよう促すがな」
「それは正しい判断です」
トレイ先輩の言う通り、こんな状態が3日間続けばハーツラビュル寮はとんでもないことになる。しかもそんな光景をリドルくんが見た日には…恐ろしい展開が待っていることは確実だ。
なんてそんな会話をしていると、唐突にグギュルギュル、とおかしな効果音が鳴り響く。
「あ…」
この音の主は、紛れもなく私の腹の虫だ。よりにもよってこんなところで。
絶対先輩たちに聞かれた。だってあんなはっきりした音、聞こえないはずないだろ。
あーでもあわよくば聞き逃してくれたりなど…
なんて淡い期待を抱きながら恐る恐る彼らの方へ視線を向けると。
「ププッ、豪快に鳴ったね」
「まあさっき起きたところだし、お腹が空いているのは当然か」
はい、バッチリ聞かれてました。
恥ずかしさのあまり思わず彼らから顔を背けてしまう。そのまま頬を膨らませていると、「ところでクシナ」とトレイ先輩が肩を叩いてきた。
ついそれに反応して振り向くと、同時に先輩の人差し指が頬を突いてくる。
「これから食堂に行くところなんだが、よければ一緒にどうかな?」
「実は俺たちも朝食がまだなんだよねー」
「…はい?」
まさかの先輩たちからのお誘いについおかしな返事をしてしまう。
さっきのお詫びも兼ねて、とトレイ先輩は付け足す。
というか、先輩たちも朝食まだだったんだ。
どうしよう、せっかくのお誘いだし断るわけにも…一人で食べるのもあれだしなー…
結局悩みに悩んで出した返答は。
「…すぐに顔を洗いますので、玄関で待ってもらえますか?」
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急いで顔を洗い終え、玄関でトレイ先輩と合流しつつ食堂へ向かった私たち。
遅い時間ということもあって、食堂にいる生徒たちも少ない方だろうと予想していたのだが。
「あれ…意外に賑わってる」
思いのほか、食堂は賑わっていた。
だが運動部員組が抜けていることもあって、普段のようにそこまでは混んでいない。
受け取ったトレーを持ってきょろきょろと辺りを見渡していると、「こっちこっちー」と声が掛かる。
そこには先に席を確保していたケイト先輩たちの姿があった。
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フウカ(プロフ) - ゆうぺぺさん» コメントありがとうございます!また体調にも気を遣って頂き嬉しい限りです。これからも頑張って更新していきます。 (2021年12月3日 23時) (レス) id: 5e636c9530 (このIDを非表示/違反報告)
ゆうぺぺ - 更新ありがとうございます!また、面白そうなお話ですね、リドルくんがいない中どうなるのか、楽しみです!! 体調にお気をつけて更新頑張ってください (2021年12月3日 19時) (レス) id: 1e7c50770b (このIDを非表示/違反報告)
フウカ(プロフ) - ゆうぺぺさん» コメントありがとうございます。こういった評価を頂いて嬉しい限りです!!これからも頑張ります! (2021年8月9日 15時) (レス) id: 80abe09472 (このIDを非表示/違反報告)
ゆうぺぺ - 続編おめでとうございます!!今回の番外編もとても面白かったです!ジェイドさん、、頑張れ!本編の方もとても読みやすく、面白いです!これからも自分のペースで頑張ってください!! (2021年8月8日 19時) (レス) id: cad7fa7d96 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:フウカ | 作者ホームページ:http naru1
作成日時:2021年7月12日 20時