とあるモブ主人公の受難ー2 ページ19
「しかもその翌日は大事なイベント。結局データが飛んでもう無理です〜って泣き言いって逃げたわけよ。いやーあの時はホント悪い事しちまったよ。ハハハ」
「いや先輩、そんな笑いごとで済ますようなことじゃないッスよ」
「それで、イベントはどうなったんですか？」
Aに問われて先輩は「あーそれが…」と話を続ける。
「その後のことは同人仲間に聞いたんだが、どうやら代理で誰かの作品を上げたみたいでなんとか間に合ったって話らしい」
「それは良かったですね」
主に相手方がと思うAだった。
「だ、が、俺はそのせいで仲間からの信頼は完全に失ってしまったんだ」
「そりゃあそうですよ」
「勝手に逃げたんスから、信頼失って当然ですよ」
「で、だ、そのお詫びの印として来月のイベントまでに20ページ分の漫画を依頼されたわけなんだが」
「に、20ページ分って」
「かなりの量じゃないッスか」
「…肝心の絵が描けないわけなんですよ!!」
終わったとでも言うようなポーズを見せる先輩。
「それで絵のモデルになれってことですか」
「まあ、それなら別に構わないですけど」
「おお！話が分かってくれて助かる」
「じゃあさ！早速だけど…」と言って先輩はベッドの枕元からスケッチブックと鉛筆を取り出してきた。
「2人で抱き合ってもらえないか？」
「…」
「…は？」
今、なんと。
「だから、クシナとスズキが互いに抱擁しあう感じで」
「…」
「…」
互いに沈黙の空気が流れる。
Aとスズキは無の表情へと変わっていく。
そして―
部屋から出ようとした。
「待て待て待てー!!お願いだから無言で立ち去るなよ！」
「いや、先輩の頭が急におかしくなったと思って」
「そっとしておいてやろうと」
「俺の頭はおかしくなってません！いやなんというか今回の漫画は原作があってだな、それのコミカライズって感じなんだよ」
「コミカライズ？」
「いわゆる小説なんかを漫画にする作品のことですよスズキくん」
「あー成る程。って、なんでAが知ってるんだ？」
「え!?…前にそういうのを読んでだことがありまして」
転生前ですけど。
「まあ、その原作っていうのがこの間の代理が書いた小説なんだよ。なんか評判がよかったらしくて、今回はそれの漫画版を描いてくれたら俺の失態の帳消しにするって言われて…」
「その原作と抱擁がどう関係して…」
「えーっとだから、その作品が…BLなんだよ」
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フウカ(プロフ) - ゆうぺぺさん» コメントありがとうございます！また体調にも気を遣って頂き嬉しい限りです。これからも頑張って更新していきます。 (2021年12月3日 23時) (
レス) id: 5e636c9530 (このIDを非表示/違反報告)
ゆうぺぺ - 更新ありがとうございます！また、面白そうなお話ですね、リドルくんがいない中どうなるのか、楽しみです！！ 体調にお気をつけて更新頑張ってください (2021年12月3日 19時) (レス) id: 1e7c50770b (このIDを非表示/違反報告)
フウカ(プロフ) - ゆうぺぺさん» コメントありがとうございます。こういった評価を頂いて嬉しい限りです!!これからも頑張ります！ (2021年8月9日 15時) (レス) id: 80abe09472 (このIDを非表示/違反報告)
ゆうぺぺ - 続編おめでとうございます！！今回の番外編もとても面白かったです！ジェイドさん、、頑張れ！本編の方もとても読みやすく、面白いです！これからも自分のペースで頑張ってください！！ (2021年8月8日 19時) (レス) id: cad7fa7d96 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：フウカ | 作者ホームページ：http naru1
作成日時：2021年7月12日 20時
