斉木空助のψ愛２【斉木楠雄のψ難】

天ψ科学者VSイケメン俳優７ ページ22

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「彼女の方は深窓の令嬢って感じだよね！美しさの中に気品を感じるけど、話すと可愛くも見えてくるね〜！君なら月９主演も夢じゃないよ！」

「あ、ありがとうございます……？」


なんだこの人、すごい褒めてくる。
ていうかゲツクって何なんだ？業界用語？

褒めてくれるのは嬉しいが、こっちは非常に疲れているので早く帰りたいのだ。

斉木さんなんて興味無さ過ぎて、端末弄り始めてるし。


「あの、お誘いは嬉しいんですが、私達はそういうのは興味がなくて……」

「今から興味を持てばいいんだよ！そんな理由で君達がスポットを浴びないのは実に惜しい！！」

「ごめんなさい。研究職を目指しているので、芸能界には入れません」

「研究職だって！？才色兼備じゃないか！今は女優さんも高学歴が多いからね〜！」

「…………、」


全然引かないじゃないか！！

そこでボーッとしてる六神さん！なんとかしてくれ！
と目線で訴えると、心底面倒臭そうに目を細めた後、わざとらしく小さく溜息をつかれた。

本当腹立つなこのシスコン……。
貴方の所為でこんな事になってるんだから、フォローはしてもらいますからね！！


「プロデューサー、お話の途中で申し訳ないんですけど、そろそろ撮影場所に移動した方がいいんじゃないですか？色々あって時間も押してるし……」

「えっ？あーそうだねぇ、もうこんな時間か……。じゃ、じゃあ君達連絡先教えてよ！！国際電話対応してるから！」

「あ、プロデューサー本当時間ヤバイです押してます！！六神くんの言う通りすぐ撮影場所に行かないと、」

「飛崎……さんと彼氏さん、今日は本当に助かったよ。ありがとう。お礼に僕が主演したドラマのDVDBOXを送るよ」

「え……、あ、はい…」


ありがた迷惑とはこの事か。

面倒臭がりながらも六神さんが言った一言で、プロデューサーやスタッフは名残惜しそうにバタバタと移動し始めた。

流石トップアイドル、一言で人が動く。


「ねぇ！君達の連絡先を……！」
プロデューサーまだ引いてない！！くっ、こうなったら……。

「皆さん、これから撮影なんですね。私はお話をお受け出来ませんが、皆さんの作った映画を楽しみにしてますね！」


私は手を合わせて、最上級の(営業)スマイルを浮かべた。


「「「お……おおう…」」」


プロデューサー達は、頬を赤らめながら返事をした。

斉木さんと居ると忘れがちだが、そういえば私は顔立ちが母親に似て『美少女』だった。
お母様ありがとう。

白けた顔をしてる斉木さんと六神さんをシバきたいと思ったのは、また別の話。

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