恋の始まりと終わり【wrwrd!】 (ページ9)

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母にもらったハンカチ【ut】ページ9

「俺、変なとこない？大丈夫かな…」
『大丈夫大丈夫。いつも通り小さい身長以外はばっちりやで。』
「うっさいわ！お前のほうが小さいくせに！」

なんで。
なんでいつも、私に恋愛相談すんの。

なんで。
なんでいつも、応援する側なん。

なんで。
なんで私は、

「俺、Aに相談してよかったわ！付き合うことになったで！」

学べないんだろう。

『鬱。』
“もしもし？どした？…え、泣いてる？”
『…泣いてるからはよ来い。いつものカフェ。』
“…はぁ、了解。”

「こんな場所で泣いて。恥ずかしないんか。」
『しゃあないやろ。止めたくても止まらへんねん。…ちょっとは心配しろ。』
「…だからやめとけって言うたんや、初めから。あんな童貞。昔から男の趣味悪いぞ。」
『うっさいわ。なんとでも言え。』

鬱が差し出した真っ白なハンカチに、顔を埋めた。
鬱に似合わんよ。こんなもん。
真っ白で、糊のきいた、ピンク色のコスモス刺繍の入ったハンカチ。

『これ誰のハンカチ？元カノ？鬱の趣味ちゃうやん。』
「…あほやな。

それ、お前が貸してくれたハンカチやろ。」