恋の始まりと終わり【wrwrd!】 (ページ7)

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「一位は○○くん！二位は……最下位はシャオロンくんでした！」

放送部が順位を読み上げているが、普段運動しないせいで、息が上がって聞こえづらい。
最下位だけはばっちりと聞こえたが。

『最下位やん…ていうか、私やないとあかんお題ってなに？』
「へへっ」

シャオロンがめくった紙には、「あなたの嫌いな人」と書いてあった。

『は！？』
おい！キラキラ笑顔ではにかんでるんじゃねえ！！

「俺の嫌いな人って言ったら、お前しかおらんやん！な！」
『は！？ほんまありえへん！！！』

得意げなシャオロンの顔を見てぶすっと怒っていると、後ろから右肩を叩かれた。

『あれ、鬱くん。』
「Aちゃん、こいつ、なんのお題来てもAちゃんと手つないでゴールする予定やったらしいで」

『…え？』

「おい！鬱！なに勝手に言っとるん！2位やからって調子のんなよ！！！！」
「しゅみましぇ～ん！！！！」

えっ、
それってどういうこと？

さっきまで大きく聞こえていた蝉の声は、
私の鼓動がかき消していた。

残暑？いやいや、
夏はこれから始まりそうです。