君の人生の主役は我々だ！【wrwrd!】

戦友の望み【tn】 ページ31

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気が付くと俺は自分のベッドに横たわっていた

どれ程泣いただろう

泣いていた記憶は無いが鏡で見る自分の顔は酷かった

吐いた形跡もある

ギリギリと心臓が蝕まれていく感じがある

ああ、行かなきゃ


「どこ行くの？」

「グルッペンが死んだのは総統室だな？」

「まさか、行く気？」

「約束を果たしに」


それだけ言い残し俺は元戦地へと向かう

酷い臭いと焼け焦げた死体が転がるお前が望んだ所

これがお前の望みか？

グルッペン、お前はどれだけこの景色が見たかったんだ？

でもよ、俺は嫌いだ

お前が死んだこの場所が


「…早く行かなきゃな」


総統室は爆心地だったようで一層臭いが酷い

思わず咳き込んでしまった


「クソッ…何なんだよ…」


『アレ』を禁止したのはグルッペン

『アレ』を使ったのもグルッペン

お前何がしたかったんだよ

総統室の机の前

いつもだったら黒い軍服に身を包んだお前が笑顔で迎えてくれる

今は割れた窓とその奥の青空しか見えない

涙が一筋溢れていたが今は拭う気力もない


「約束、これでいいんだな」


『どちらか一方が先に死んだとしたら、その死んだ場所で』

俺達の約束

奇妙な友情の果て

総統室は何もなかった

何事も無かった様で、少し虚しい

虚しいけど、これが現実やんなぁ…

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