page70 コウジとなる ページ22
ーコウジsideー
待ち合わせ場所につくと、桃色の髪をした女の子が手を振りながら近づいてきた。
「コウジくん!久しぶり〜!」
満面の笑みを浮かべているのは 彩瀬なる。
ハッピーレインというユニットの1人、ピュア過ぎるプリズムスタァだ。
コウジ「久しぶり、なるちゃん。」
近くのカフェに寄り、世間話もかねながらコウジは本題をきりだした。
コウジ「それでなるちゃん。ダメ元でお願いがあるんだけど…」
なる「お願い〜?珍しいね、どうしたの?」
首をかしげる彼女に、コウジはつづける。
コウジ「君にあげた歌を…歌わせたい子がいるんだ。」
真剣な眼差しで見つめるコウジになるは ふっと笑った。
なる「なぁんだあ!そんなことか〜!いいよー全然!」
コウジ「ほんと?」
なる「だってコウジくんがそこまでお願いするってことは、その人すごくハピなるなショーをするんだよね?きっと。」
なるの言葉ににこりと笑いながら頷く。
コウジ「うん、そうだね。あの歌なら歌いやすいと思うんだ。」
なる「………その人、女の子?」
コウジ「え、うん…どうして?」
コウジの返答になるは苦笑した。
なる「あはっ、なんでもなぁい!(いとちゃん怒らないといいけどなぁ…)」
なると別れ、寮に戻ると十王院カケルと太刀花ユキノジョウが立ち話をしていた。
カケル「はぁ〜あ〜!あのかわいい子ちゃんにもう一回会いたいなぁあ。」
ユキノジョウ「あれから1度も姿を見ないのか?」
カケル「名前検索しても出てこないし、なによりエーデルローズにいなかったよ?」
ユキノジョウ「そこまで調べたのか…」
なんの話かよく分からないが、とりあえず挨拶変わりに声をかけた。
コウジ「やぁ2人とも。どうかしたの?」
カケル「コウジさぁん!実はですね…この間のグルメフェスティバルでぇ、プリズムライブをした女の子がいたんですよ!それがなかなか可愛くて〜。」
あ、それはもしかして………というか確実に…
冷や汗が流れるのを感じ、コウジは適当に話をながす。
コウジ「あ、ああそうなんだ。また会えるといいね。それじゃごめん、用事思い出しちゃって。またね!」
2人に背を向けて速足でカヅキの部屋に向かう。焦りからかノックをするのを忘れてしまった。
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作者名:kiko | 作成日時:2018年7月1日 16時