page63 確信 ページ15
寮に帰ると俺は聖さんのところへ向かった。あいにく今日は仕事が忙しくAちゃんのショーを見に行けなかったらしい。
聖「それで、ショーは成功したかい？」
ヒロ「はい。２連続ジャンプをとびました。」
聖「に、２連続！？」
ヒロの言葉に聖は目を丸くした。
あきらかに動揺している。
聖「…成長が早くないか。」
ヒロ「そうですね。すごい才能です。」
いきなり２連続ジャンプをとんでしまうなんて、ただ者ではないだろう。
聖は目を細め、フッと息をはいた。
聖「あの子はもっと上達するね。これからも頼んだよヒロ。」
ヒロ「あっはい。」
聖さん………プリズムワールドの話、忘れたのかな…
疑問に思いながらもヒロは聖の部屋を出た。
少し喉が渇いたため、食堂に向かうと、そこには十王院カケルと高賀美タイガがいた。どちらもヒロの後輩である。
カケル「本当だよ〜！２連続ジャンプをとんでたんだって！とってもかわうぃ〜人だったよ？」
ヒロ「！？」
タイガ「…そんな人見たことも聞いたこともねーけどな。新入生かなんかか？」
に、２連続って………まさか…
焦りを顔に出さないようさりげなく食堂に入る。
ヒロ「やぁ２人とも。なんの話をしてるの？」
カケル「あっヒロさん！それがですね〜、今日冬のグルメフェスティバルっていうフェスでプリズムショーをやってたんですよ〜。そこに………」
あ………絶対Aちゃんの事だ…
ヒロは確信した。
ヒロ「あ、そうなんだ〜…すごいね。」
適当にながして食堂から出ようと試みる。
が………
タイガ「なぁ、エーデルローズ所属ってほんとなのかよ？」
カケル「本当だって！ヒロさん！知りませんか？」
ヒロ「うぅーん…ちょっと分からないなぁ。」
会話に巻き込まれ、出られる雰囲気ではなくなってしまった。
ヒロ「(こ、これはまずいよ…Aちゃん………)」
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作者名：kiko | 作成日時：2018年7月1日 16時
