17話 ページ18
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先程まで話していたはずの紅蓮寺はいない。
そこにいたのは『怒りの化身』と言わざる得ない存在だった。
胡蝶「ぐ、紅蓮寺さ……」
紅蓮寺「黙っていろ、胡蝶」
胡蝶「っ」
紅蓮寺「何をしていると聞いているんだ」
夏葵凪「師範！納得のいく説明をしてください！」
瑠璃羽「そうです！何故師範が腹を切ることになっているんですか！」
紅蓮寺「私が認めたからだ。
そしてその代償も当然私が受け持つことになる」
夏葵凪「納得できません！
ここは鬼殺隊なんですよ！？何故鬼を庇うんですか！」
紅蓮寺「庇っているつもりはない。
お館様のご意志だ。逆らうな」
瑠璃羽「嘘です！
お館様でも師範の言うことは聞くはずです！
師範が許可さえしなければこの二人は処罰されていたはずです！」
夏葵凪「瑠璃羽の言う通りです！
人を襲わない鬼なんていない！
竈門禰豆子だって人を食うはずだ！」
炭治郎「禰豆子は人を食べたりしない！」
夏葵凪「黙れ！違反者め！
師範がやらないのなら俺が……」
紅蓮寺「やめろと言っているだろ！！」
二人「！！」
紅蓮寺「一週間謹慎だ。
少し頭を冷やしてこい」
瑠璃羽「っ……私たちがいけないんですか…っ」
夏葵凪「俺達は正しいことをしているはずです…」
紅蓮寺「謹慎だ。私の言うことが聞けないのか」
瑠璃羽「……っ…姉様なんて、大っ嫌い！」
夏葵凪「兄様は、俺達のこと嫌いになったんですね…」
涙を流しながら部屋を出ていく二人。
そんな二人に目もくれず、紅蓮寺は炭治郎の元へ歩み寄る。
紅蓮寺「大丈夫か？」
炭治郎「は、はい…」
紅蓮寺「ああ、怪我をしているじゃないか。
すまない。どうか、悪く思わないでやってくれ」
炭治郎「え」
紅蓮寺「アイツらも鬼殺隊を思っての行動なんだ。
許してやってくれ」
炭治郎「そんな…大丈夫ですよ…！」
胡蝶「何故ですか」
紅蓮寺「……」
炭治郎「しのぶさん？」
胡蝶「何故あの二人が責められなければいけないんですか」
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作者名：しょうが湯
| 作成日時：2019年9月17日 0時
