スターダスト・ノスタルジア 【N.R】

☆31 ページ31

ヤノくんが、視線を私から

私の後ろの廉に移す。



「……誰だよ、」

「お前こそ誰だよ」


「………」




な、にこの空気。


大体、廉のさっきの言い方……

あんな、誤解を生むような。
いや生んでる！生んでるよきっと！確実に！だからこんな変な空気になってるんだ！




「……腹へった。メシ。」

「え！ちょっと廉どこ行くん！…あ、ヤノくんなんかごめんね？じゃあね」



ぐいぐい。
引っ張られてヤノくんが遠ざかってく。

すごいスピード。




「そんなにお腹空いてるの？じゃあなんでさっきたこ焼きの列抜けたん！」

「…なんとなく…」

「なわけないやんか！」

「なわけあるかもよ！！」

「ないわ！」

「あるわ！！」

「こら廉！さっきからどしたん、なんか様子が…、」

「るさい」



校舎のはじっこの
あんま使われない階段の踊り場のとこまでやってくる。

じって見下ろされて、
その迫力に思わずたじろぐ。



「…まず聞こう、あの無駄に笑顔ふりまいてた爽やか気取りの男はダレ？」

「爽やか気取りって…爽やかでええやん！わりと女子から人気あるんやで」

「それはダレなんて！！」

「ヤノくん」

「どういう関係！！」

「隣のクラスの人」

「……隣？それで何故あんな仲良さげになる…」

「ある日唐突にクラスにやってきて話しかけられて。仲良くなった！」

「………」

「なんかね、あ、彼ねバスケ部なんやけどマネージャー足りひんらしくて、それで？勧誘？とかちゃうかな」

「………ああ、通りであいつ背高かった…」

「センターやからね、多分廉より高いよ」

「………」



廉が、よろよろ座り込む。

額抑えてる。
具合悪いのかな？



「で？マネージャーやってんの？」

「まさか！私バスケとか全然わからんし、丁重にお断りを」

「正解正解。あんな絵に描いたように爽やかでアヤシイやつの部活なんか入らんほうがええって」

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