学園天国(ym×in)

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鼻血が止まった頃、伊野尾が

伊「うっ…う〜〜ん……」

と、伸びをした。

振り返って見ると伊野尾は机から顔をあげて

伊「うわ〜手、痺れてる…」

と、手をブンブン振る。

顔を上げた瞬間、山田と目が合い

伊「うわあぁ〜〜〜〜」

と、椅子ごと後ろに後ずさった……

慌ててメガネを掛けた…

山田は近づいて

山「ねぇ、それってダテじゃないの？」

伊「ち…違うよ。」

山「度入ってなくない？」

伊「いや、遠視が入ってる」

山「そうなの？」

訝しげに伊野尾の顔を見る。

山「せっかく綺麗な顔してんのに勿体なくね？」

伊「いや、まあまあのブスっつったじゃん。」

山「そう？綺麗そうに見えたけど…」

伊「気のせい。」

山「俺の面食いセンサーが反応したけど？」

伊「壊れてんじゃね？ちゃんとメンテナンスした方がいいよ。」

山『あ〜言えばこう言うヤツだな…』

山「そう言えばあんた、名前なんての？俺、山田。」

伊「鈴木」

山「山田に鈴木か…どっちもありきたりな名字だな」

伊『当たり前だ。山田に合わせてありきたりな名字言ったんだから」


そこへドンドン扉を叩く音が響いた。

二「お〜い。開けろ！！ニノミヤだ！」

山「はい。」

鍵を開けるとニノミヤが

二「おっ、山田どうだ鼻血止まったか？」

山「はい、多分。」

二「そっか、他は大丈夫か？あぁ、鼻の頭すりむいてるな…ちょっと待ってろ。」

と言ってちょいちょいと消毒した。

二「これでよしっと。」

伊「また顔面でボール受けたの？本当にサッカー推薦なの？」

山「うるせぇよ。今回も薮先輩の陰謀だから…」

二「部活戻っていいぞ。」

山「えっ、鼻に詰めないの？」

二「あぁ、今は詰めないんだよ。」

山「えっ？前回、綿詰めたよね？」

二「あぁ、イケメンに詰めたらどうなるのか見たくて詰めてみただけ。やっぱ、イケメンでも綿詰めると駄目だな…」

山「おいっ…」

ひゃひゃひゃっと伊野尾が肩揺らして口を押さえて笑ってる。

山「笑うところか？」

伊「いや、その通りだと思って…綿詰めてないとイケメンだったな…っと思って…。」

山「…なんだよ。急に素直じゃん、やっと俺がイケメンって認識した？鈴木先輩。」

二「鈴木ぃ〜？」

ニノミヤが聞いた事のない名字につい反応してしまった。つい伊野尾を見ると指を口に当てて「しっ」とやった…

二『なんだよ鈴木って、前もって打ち合わせしとけよ焦ったじゃねぇか…』

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