学園天国(ym×in)

11(お昼休み) ページ16

去り際に山田は思い出したように

山「あっ、さっき弁当、朝練の後食っちまったから購買でパン買ってから食堂行くわ！！」

圭「分かった。席取っておくね。」





昼休み購買に行くと山田はどっかで見た、ボサボサの頭にダサメガネにマスクのひょろっとした人物が人集りの後ろでウロウロしてるのを見つけた。

山『あれは保健室の…』

山「何買うの？」

突然声を掛けられてびっくりしたその人物は実は山田が会いたがってる『伊野尾』だ…。変装してる為山田は伊野尾だと知らない。

伊「ふぇ〜？」

山『間の抜けた返事だな…』

山「だ〜から、何買うんだよっ！！そんな後ろでウロウロしてたら一生買えねぇよ！！」

伊「おにぎり3個…」

山「具は？」

伊「しゃけとおかかとシーチキン」

山「待ってろ。」

と、言うとつかつか購買の人集りの後ろについたと思ったら

山「そこの綺麗なおね〜さん！！しゃけとおかかとシーチキンのおにぎりと焼きそばパンとコロッケパンとメロンパンお願いね。」

どう見ても自分の母親くらいのおばさんなのに…

ば「はいよ〜。」

と、素早く袋に入れて渡してくれた。

ば「みかけない顔だね。新入生かい？かっこいいからゆで卵おまけしちゃうよ！」

と『綺麗なお姉さん』に気を良くしたおばさんはご機嫌だ。

山「ありがとう！この高校の購買は綺麗な人ばっかりだね。」

と、に〜っこり笑ってお金をおばさんの手を握って渡しててる。

あっけにとられる伊野尾の腰に手を回して、押しながら

山「食堂で渡すから」

と、伊野尾はぐいぐい押されて食堂に連れて行かれた…

圭「山ちゃん、ここ！！」

と、圭人が手を振ったけど、そこにいた知念と圭人は固まった…

だって山田がぐいぐい押しながら連れて来たのは山田があれほど会いたがってる本人だから…

押されながらも伊野尾は知念と圭人に口に手を当てて「しっ！！」とジェスチャーした。

山「はい、おにぎり3個。300円ね。」

伊「あ…ありがとう。」

と、300円をテーブルに置いて違う所に行こうとする伊野尾に

山「どこ行くの？食べる相手どうせいないんでしょう？このままここで食べれば？もう席埋まってるし…」

伊「う…うん…」

と、そのまま席に着いてマスクを外しておにぎりを
食べ始める伊野尾

伊「いただきます。」


山『あれっ？マスク外すと意外と顔小さくて、鼻筋通ってね？ってか、顔、白っ！！…いや、それにしても一口でけぇな…』

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