Songs！2(jump ×in)

ネガティヴファイター (tk×in+ar)　1 ページ46

side-ar


朝一のマンションの地下駐車場に来てた迎えのバンに乗った瞬間、珍しく運転のチームマネージャーのAさんから挨拶もなしに突然、



A「大ちゃん、春の新ドラ主演に決まったゾ！！」

大「えっえ〜〜本当ですかぁ〜！？」

A「あぁ、探偵モノで主題歌も平成！跳び！だ」




うおぉ〜〜〜〜っ！



っと、雄叫びをあげたいのをぐっと握り拳で堪えた。




–––––苦節 7年。



山田のバーターで出演して、いつか俺だって主役で、かっこいい決め台詞言うんだ！

って、誓った。




ようやく……だ！！




喜びを噛み締めていたら




A「なんだ？嬉しくないのか？もっと喜ぶと思ったのに…」

大「いや、喜び過ぎて声も出ない…」

A「そっか。良かったな、うんうん。俺も嬉しいよ」



バックミラーで見えるAさんは本当に嬉しそうだ。



A「せっかくの主演の主題歌なんだから、何か希望があるか？多少なら意見してやってもいいぞ。通るかどうかはわからないが…」




–––––希望！？



そう聞いて頭に浮かんだのは【ラスマー】のいのちゃんとゆうとの最初のシーンの手を絡める濃厚シーンと、【cosmic】の山田といのちゃんとのツートップの歌い出し。


………俺もいのちゃんとツートップで歌い出ししたい。


そう思った時にはもう口に出てた。




大「歌い出しいのちゃんとがいいな…」




A「はあっ！？」




Aさんからの滅多にない素っ頓狂な声。




大「だって主演なんてそうそうないだろうし、その主題歌まで歌えるなんて、それこそデビュー15年目にしてようやくだし、ジュニアの頃からを考えると…18年かかってんだよ…」



Aさんは出発もせずに、ハンドルに突っ伏しながら



A「おまっ……高木みたいな事、言うなよ…」



っと、ボソッと言ってるのが聞こえた。



大「だって、だって、この後だって、どうせ、いのちゃんの歌い出しだったら、俺となんてありえないだろうし、こんなチャンスもう2度とないかもしんないし…ねぇ〜〜お願いぃ！！」


ダメ元 はわかってるけど、拝まずにはいられない。


う〜〜〜っ、っと唸ってから、大きく、ふうぅ〜〜っと、溜め息をついてから、グリッと俺の方を向いて



A「……わかった。一応、進言はしてみるけど、通らなくったって文句言うなよ」



俺は、自分でも、ぱあ〜〜〜っと、なったのがわかった。

大きく何度も頷いた。








＊すみません。知念ちゃんの舞台に【やまいの】情報のツイを見たんですけど…。

2→←6(完)

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