SUPER DERICATE温泉編(tk×in + yb×cn)

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わくわくしてくるのはそれだけではないことはもちろんわかっていた。

一緒にいるのが高木だからだ。


高「上着も持ってきた？」

伊「うん。後ろに……」

高「夜はもう寒いからな…それじゃ、出すよ」


…なんか、前と違って、本当に優しくなって、そんな一挙一動に慣れなくて、ちょっとドキッとする。

四人は高木の車で伊豆に向かった。


高「明けてきたら起こしてやるから、それまで寝てていいから」


高速に乗ると、高木が伊野尾を促す。


伊「んじゃ〜、お言葉に甘えて…」


交代で運転し仮眠をとりながら走ることにしていたので、伊野尾は少しシートを倒すと高木が用意してくれた毛布を首まで引き上げた。


知「じゃ〜、僕達も遠慮なく、お休み〜！！」

高「おいっ、お前らは遠慮しろよ！！運転交代しろよ！！」

知「僕、免許ないから無理！」

高「そっちのが出来んだろ…」


と、マジックミラーでちらりと薮を見た。


薮「ああ、代わるよ」


……慧もポーカーフェイスだが、薮も意外とポーカーフェイスで何考えてっかよく分かんねぇな…ってか、この２人が付き合ってたって言うけど、本当、どんな付き合いだったのか想像もつかねぇんだけど…

なんて運転しながら考えてた高木。

少ししてから



高「寝てろって。目瞑るだけでも違うからな」


と、伊野尾の目を覆った。

ば……馬鹿っ！

そんな事したら余計、寝れないじゃないか！！



高「慧、なんか聴いていい？」

伊「どうぞぉ〜」


音楽の趣味は案外合うので、そのまま目を閉じた。

流れてきたのは「平井大」

あぁ、好きだって言ってたな…。

すぐ隣に高木がいて、それだけで、たまらない幸福感に包まれる。

車中の空間というのは結構、特別なものだ。

部屋の中とはまた違う。

本当なら横顔見てたいんだけど…

この後、運転を代わるとなるとやっぱり寝ておこう…

仕事終えてだし、金曜日だし、仕事詰めたし…っで、目を閉じた瞬間からいくばくもしないで、寝てしまった…。

それから何時間経ったころだろうか、伊野尾はふと目が覚めた。

聴こえるか聴こえないくらいの低い声で高木が鼻歌を歌っている。

しかも、最近、この人のソロ曲が好きなんだぁ〜。

歌詞がすごくいいんだ。

なんか、俺のこと歌ってるみたいで…。

って言ってた。

《平成！跳び！》の同じ、高木って人のソロらしい。

伊野尾はなぜか、泣きそうにほど気持ちが震えた。

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