SUPER DERICATE温泉編(tk×in + yb×cn)

温泉へ行こう！！ 1 ページ2

初めての温泉旅行。

金曜日の仕事を定時に終わらせて、伊野尾は急いで自宅に戻って準備をする。


伊野尾にとっては、彼氏との温泉旅行自体が初めてなのだ。

高木が全部手配してくれたので、伊野尾は詳細は知らない。


この1週間は鬼のように仕事をして、月曜日は申請していた有給を取った。
病気以外で有給なんて取るのは初めてでどきどきした。


2泊3日の予定を組んでいたので、ゆっくり温泉を楽しむ予定だ。

準備をしていると、LINEが鳴り、高木の車が迎えに来てくれた。

高木は車から降りて、伊野尾から旅行バックをさり気無く受け取ると後ろのトランクに積んでくれた。

助手席に乗り込むと、後部座から



薮「よっ、今回は宜しくな！」

知「僕もこうたと旅行なんて初めてだからワクワクする！」


と、声を掛けられた。


伊「ううん、こちらこそよろしく」

高「お前らが言う事じゃない。大体、俺は慧を誘ったのに、なんだってお前らが一緒について来たんだよっ！！」



運転席から剣呑な声がする。



知「だってぇ、2人で抜け駆けして温泉に行くなんて、ずるい！！僕達だって行きたいもん。ゆっくり温泉入ってのんびりしたい、ねっ、こうた！」

薮「あぁ。…すまんな、伊野尾。せっかくの2人きりの旅行を…」

伊「いや、2人には散々迷惑かけちゃったから…」

高「なんだよ、せっかく慧と2人っきりでゆっくり旅行しようと思ってたのに……」



ぶつぶつとまだ文句を言ってる高木に



知「わかってるって。僕達は後ろの席で静かにしてるから、いないもんだと思って、前の席でお二人はいっぱい、いちゃいちゃして下さい」



っと、きっぱり言い切った知 念。

実は、知 念の誕生日パーティーに伊野尾が出られないの話しから高木の言動からついうっかり、慧と温泉に行くのがバレてしまった、為、きら〜んと知 念の瞳が光ったと思ったら、自分達も一緒に行くと言い出したのだ。

高木は最後まで駄目だと言っていたのだが、知 念に甘い伊野尾の方から攻めて、承諾を得てしまったのだ。

幸か不幸かキャンセルが出た為、現在に至っている。

２人きりを想定してた高木はまだ納得がいかないようだ。



伊「夜のうちに車で出発するのって、なんかわくわくするね」



っと、シートベルトをしながら話題を変える伊野尾。



高「あ〜、わかる。走ってる途中で空が明けてくるのとかいいよな」

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