其ノ伍拾捌 ページ15
Noside
おりしも列車は鉄橋の上を走っていて、身を投げた鏡花は、爆弾を装着したまま、海へと落ちていく。
「！！」
敦もまた、その開いたドアから、走る列車の外へ飛び出す。
その足もまた、獣化していた。
海面に落ちていく鏡花の体を空中で捕え、その胸から爆弾をむしり取ると、獣化した腕で放り投げる。
その直後、爆弾が爆発する。
海に落ちる敦と鏡花。
走る列車の窓から身を乗り出してその一幕を見ている与謝野。
「敦……！」
二人が川に落ちたのを見て走り出す。
「くそッ！」
当然その一連の流れを、Aや涙香も見ていた。
「人虎、カッコイイじゃん？」
Aは、心なしか何時もより機嫌が良さそうだ。
そんなAを見て、涙香は少しばかり機嫌を悪くした。
海へと消えた敦を睨み付け乍ら、涙香はAに問う。
「この後は如何するんだ？
泉鏡花の回収をしに行くか？」
その問いに、Aは首を横に振った。
「あの子は取り合えず置いとく。
先ずは梶井だな。軍警に捕まると厄介だし……
私は、梶井を回収して先に帰る。
次に向けての準備もあるし。
涙くんは、軍警が来る前に脱出して。」
「……次の作戦に、俺は参加しなくて良いのか？」
「私が準備する方にはね。」
「如何云う意味だ？」
「涙くんに、一つお願い……と云うか、任務があるの。」
「っ！何でも云ってくれ！」
Aからの任務に、涙香は目を輝かせた。
「それは頼もしい。それで涙くんにはね──」
鏡花の体を抱えて、なんとか海から岸にあがる敦。
鏡花が無事だと分かり、敦の顔には安堵の色が浮かぶ。
「……あの」
しかし敦は、力尽きて倒れる。
気を失った敦の横顔を見つめる鏡花。
「…………」
鏡花の手にした携帯の通話は切れ、話中音だけが鳴り響いていた。
夜叉白雪を操っていた芥川は、携帯を無表情で眺めていた。
「……幾ら強くとも駒は駒か。
貴方はどうだ？駒か、或いは──」
「…………」
傍らの壁には、鎖で繋がれた太宰がいた。
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舞花 ひめ(プロフ) - るぅとさん» 有難う御座います！そう云って頂けると私も頑張れます！これからも応援、宜しくお願い致します。 (2019年8月22日 7時) (
レス) id: 6d7eb9b273 (このIDを非表示/違反報告)
るぅと(プロフ) - 更新お疲れ様です！！ ご自分のペースでいいので頑張ってくださいっ (2019年8月18日 22時) (レス) id: 4ba8ceef5d (このIDを非表示/違反報告)
舞花 ひめ(プロフ) - いずなさん» 有難う御座います！楽しみにして下さってる皆様の為にも、引き続き頑張って行きますので、これからも宜しく御願い致します。 (2019年7月8日 6時) (レス) id: 052a536090 (このIDを非表示/違反報告)
いずな - この物語面白いです！忙しいと思いますが更新頑張ってください！続き楽しみに待っています (2019年7月6日 2時) (レス) id: f5ee51c946 (このIDを非表示/違反報告)
舞花 ひめ(プロフ) - ▼とあるヰ琉兎さん» 有難う御座います！更新頻度が落ちないよう努力していくので、これからも応援、宜しく御願い致します。 (2019年6月1日 18時) (レス) id: 90e19b9523 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：舞花 ひめ | 作成日時：2019年6月1日 8時
